スウェーデン人がイノベーションに強いワケ 福祉と経済成長の"二兎を追う"原動力

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――そうなると結果が重視され、一人ひとりの能力の高さが求められますね。

はい、それはそうです。創造性も考える力も教育の中で育まれてきていますから社会人になってすぐに、アイデアを出して会社で責任をもって仕事ができます。

結果は重視されますが、スウェーデンの言葉で「Lagom」というものがあります。「Just right(ちょうどよい)」という意味でしょうか。気楽にいけばいいんじゃない?というものです。そういう気質がスウェーデン人にはありますから仕事だけにのめり込まずに、プライベートも充実させていますよ。

世界をフィールドとして物事を考える人たちと一緒に

――スウェーデン発の世界企業としてIKEAがありますが、シンプルなデザインとリーズナブルさを追求し、さらにクオリティも妥協しない。それもスウェーデンの人の気質を表しているのでしょうね。世界で競争力を高めていくためには、古い慣習や価値観に縛られていては変化できませんね。

そうですね。スウェーデンで働けば古い価値観に縛られるということはありません。

スウェーデンで働くこともいいですが、その前の段階として大学に通うこともおすすめします。都市部はもちろんのこと、地方でも英語で授業を行っている大学がたくさんありますので、英語で、かつ安い学費で世界に通用する教育を受けることができます。当たり前に世界をフィールドとして物事を考える人たちとディスカッションやワークショップを通して学ぶことができ、その後就職すると世界をマーケットとしたビジネスを行うことができます。

スウェーデンは世界の縮図ともいわれており、グローバル企業が新しい製品を開発する際にスウェーデンでテストを行います。スウェーデンにいれば世界のさまざまなデータの近くにいることができ、それらが英語で入手できます。ただし、寒いのだけは覚悟してくださいね。

スウェーデンの木馬(撮影:梅谷秀司)

――グローバルビジネスを立ち上げたい人はスウェーデンに行って多様な仲間をつくり、世界に向けてビジネスを展開していくチャンスをつかんでほしいですね。

竹村 真紀子 IWCJ代表

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たけむら まきこ / Makiko Takemura

一般財団法人International Women's Club JAPAN(IWCJ)代表理事
International Women's Club ASIA(IWCA)事務局長。日韓中を中心にグローバルマインドをもつ家族で構成される俱楽部を運営し、アジア圏でのビジネスマッチングを推進するとともに、次世代がアジア人としてグローバルに活躍できるよう、30カ国以上の駐日大使館の協力を得て、子ども向けにリトルアンバサダー・プログラムを開催。国際機関で海外人向けの「日本のビジネスマナー」研修を担当。
 

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