あの築地が「はしご酒」のメッカを狙うワケ うまいのは魚だけではない!

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先述したように、これまではしご酒のイベントには、場内市場のお店はいっさい参加してなかったが、今回初めて場内市場の飲食店の参加がかなった。「これで名実ともに『オール築地のイベント』になりました」と松本さんは感慨深げに語る。

また、「エリアが広くなりすぎる」という理由で、初年度は7丁目の店には声をかけなかったが、探してみると実はいい店がたくさんあることがわかった。2年目から7丁目からも参加を募っており、これが参加店舗数の増加につながっている。

「実は、7丁目には1軒、ぜひ参加してほしいと思っている店があって、何度も口説きに行っているんですが、なかなかウンと言ってくれないんです」(松本さん)。来年は5回目ということで、いろいろ新しい試みを企画しているらしいので、そのお店も口説けるよう、陰ながら応援したい。

お客さん同士も仲良しに

はしご酒のイベントも4回目を迎え、徐々に認知度も上がり、それにつれて参加者も増えている。飲み歩きのイベントというと、中高年の参加者が多そうだが、参加者は老若男女さまざま。はしご酒で初めて会った参加者同士が仲良くなったり、毎年参加するのを楽しみにしているリピーターも少なくないそうだ。

はしご酒では、参加者同士が仲良くなることもしばしばある(写真:「はしご酒」実行委員会提供)

はしご酒を開催することによって、思わぬ副産物も生まれた。築地の飲食店は、以前はあまり飲食店同士で交流することはなかったが、イベントをきっかけに人のつながりができ、今では一緒に日本酒の勉強会なども開催するようになったのである。また、はしご酒用に提供するメニュー開発にアドバイスをすることもあり、その中からお店のヒット商品が生まれたケースもあったという。

イベントを通じて地域の交流が深まった築地。今後も地域一丸となって築地を盛り上げることによって、築地が単なる魚市場ではなく、食の一大拠点として知られるようになれば、場内市場移転後も、多くの人が訪れる場所であり続けるのではないだろうか。

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