月収100万シングルマザーが貯金ゼロの理由 毎日の生活は地味なのにおカネが貯まらない
まず「日々出入りするおカネ」とは、もしもの場合に備えるおカネや日常生活費です。もしもの場合に備えて、会社員であれば生活費の3カ月分、Aさんのように個人事業主なら6カ月〜1年分は確保しておきたいところです。
次にマイホームの頭金や留学費用など、「5年以内に使い道が決まっているおカネ」は使うまでに時間はありますが、使うときに元本が割れていると困ります。ですから普通預金よりも少し利回りがよく安全性が高い定期預金や国債などに回すとよいでしょう。
最後に「将来のためのおカネ」は、使うまでに時間の余裕があるので、元本が割れるリスクはあるものの、増える可能性がある投資信託を活用したり、節税しつつおカネが貯められる制度「iDeCo」(個人型確定拠出年金)を活用するとよいでしょう。特にフリーランスの方の場合は、「iDeCo」「国民年金基金」「付加年金」「小規模企業共済」のいずれかは確実に利用したいところです。
「将来のためのおカネ」という視点で見直した
このようにおカネを3つに分けて考えると、Aさんの場合、家賃や教育費にいかにおカネをかけすぎてしまっているかがわかります。
Aさんがこの「3つのおカネの考え方」を知ってからの対応は、まさに電光石火の早業でした。
3つは「時間」と「目的」を明確にするということでもあります。Aさんは「このままではいけない」と、まず無理のないところで家賃35万円程度の今の場所から、20万円程度のマンションに引っ越しを決意。教育費も娘さんが乗り気ではないお稽古ごとを一気に減らしました。すると、もともと日常生活は質素に暮らしていたこともあり毎月20万円以上、家計にゆとりが出るようになりました。
毎月家計にゆとりができたので、貯蓄できるようになりましたが、Aさんの場合、収入が高いので、もう1つ課題がありました。
それは、「節税」です。税金を払わないということではありません。高額所得者だけに限りませんが、やはりどれくらい税金を払っているかは意識したいものです。収入が高いAさんの場合、所得税、住民税の金額が普通のサラリーマンよりは高額な税金を支払っています。
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