「貯金できない人」が気づかない残念な習慣 「時間割引率」という言葉を知っていますか?
読者の皆さんの想像どおり、アンケートでは65%と、約3分の2にあたる人が、夏休みの終わる直前にやっていたという結果だったのです。
「時間割引率が高い人」になっていませんか?
生活習慣による発症というのは、言わば「食べすぎと運動不足」が主な原因です。つまり、体に悪いとわかっていてもつい食べるのが我慢できなかったり、運動が面倒だったりするということから糖尿病になってしまう傾向が強いということです。
行動経済学では、こういうタイプの人を「時間割引率が高い人」という表現をします。これは「将来の価値よりも現在の価値を重視する」、すなわち「将来の楽しみのために今の楽しみを我慢することが難しい」という意味です。食べすぎや運動不足が体によくない、将来健康に悪い影響を与えるということは誰でもわかることです。にもかかわらずそういう行動をとってしまうということは、明らかに将来の価値よりも現在の価値を重視するという行動です。
小学校の宿題も同じような構図です。夏休みは時間がたっぷりあって遊べるけど、問題はいつ勉強し、いつ遊ぶかということで、嫌なことは先にやっておいたほうがいいにもかかわらず、どうしても楽しいことを先にやり、嫌なことは後に延ばしてしまうという傾向です。
実は、貯金も同じ構造なのです。貯金という行為は「将来の楽しみのために今の楽しみを我慢する」ことにほかなりません。したがって、将来の価値を低く見積もりがちな「時間割引率の高い人」は貯金するのも苦手ということになります。これは小学校の宿題だけに限らず、今の仕事のうえでも嫌なことは先延ばしにするタイプの人というのは、なかなか貯金ができない傾向があると言ってもいいでしょう。
ところが世の中、かなり多くの人がこの時間割引率が高いタイプなのです。
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