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三井物産が「東京都一個分」をプロデュース マレーシアに見る 次世代型都市のあり方とは?

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  • 岡 徳之 ライター Noriyuki Oka Tokyo 代表取締役
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しがらみのない新しい市場で成功を勝ち取るために

実は三井物産には、前出のようなスマートシティの都市開発の全体に携わった経験はない。それにもかかわらず、同社が本プロジェクトに参画できた背景には、いくつかの複合的な要素がある。

まずは同社のインフラ事業における実績。同社はこれまで、再生可能エネルギーを含む発電事業や、タイ・メキシコをはじめとする水事業、ブラジル・メキシコでのガス配給事業など、数多くの案件を経験し、この領域については酸いも甘いも知っている。それがひいては、スマートシティの開発に生きるのではないかとマレーシア政府に期待をかけられた。

もうひとつは、これまで同国で築いてきたパートナー企業との良好な関係値。同社は、マレーシア国策投資会社であるカザナ・ナショナル社と、IHH Healthcare Bhd.社への共同出資を通じてアジアを中心とする病院事業での協業に取り組んでいる。この事業が円滑に行われていることから、スマートシティ開発の経験はないものの、「だからこそいい。一緒に考えてくれる人がほしいのだ」と同政府からオファーをもらえたのだという。

岡村氏とともに本プロジェクトに参加する、アジア・太平洋州三井物産の業務部戦略企画室の清水英明氏は、そんなアジアのパートナー企業と仕事をしていると、日本で働いていた頃との違いを感じることがあるという。

「日本にいるときは、どうしようもできない規制などのしがらみがあった。それに比べるとこちらは新しい市場で、しがらみが少なくポテンシャルを感じる。そして、そんなポテンシャルを求めて、いろんな国から優秀な人材が集まる。日本にいるときは、どこかなあなあに過ごしてしまっていたけれど、今はものすごく危機感を感じる。ここままじゃ日本人のビジネスパーソンはやばいぞと」

岡村氏も「確かに、日本やばいな、というのはいつでも感じる」という。「交渉しているときに“どうしちゃったの?”と思わせるような勢いで迫ってくる人もいる。また、今日本では、残業やパワハラがすごく問題視されているけど、こちらの人はもっと働いている。ただ会社にいないといけないから遅くまで残業しているんじゃなくて、自分にはやらなくてはいけないことがあるからいる、と使命を背負っている感じ。サラリーマンはその立場をうまく使うと楽な仕事ができてしまうけど、いつかしっぺ返しを食らうんじゃないか。もっとハングリーにやらないと彼らに負けてしまうなと」

同社のイスカンダールでの「挑戦と創造」は、まだ始まったばかりだ。

取材に対応してくださった草間氏、岡村氏、清水氏(左から)

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