イラン内部で権力闘争が再燃し始めている

米トランプ大統領の核合意「否認」受け

 10月15日、米国が新たに示したタカ派的な姿勢を受けて、イランの強硬派は、この対立につけこみ、西側に対する親和姿勢を取る国内ライバルを弱体化させようと画策している。写真はテヘランで13日、テレビに映ったトランプ氏の演説を見る男性。提供写真(2017年 ロイター Nazanin Tabatabaee Yazdi/TIMA/File Photo via REUTERS)

[アンカラ 15日 ロイター] - 米国が新たに示したタカ派的な姿勢を受けて、イランは直ちに団結して対抗する構えをみせているが、イランの強硬派は、この対立につけこみ、西側に対する親和姿勢を取る国内ライバルを弱体化させようと画策している。アナリストや内部の事情に詳しい関係筋が明らかにした。

トランプ大統領が13日、2015年に締結した歴史的なイラン核合意を破棄する可能性を示唆したことで、イランの複雑な権力構造内部における政治闘争を再燃させる環境が整った、と政府高官は述べた。

キャリアの汚点となる逆風に直面

欧米など主要6カ国がイランと署名した核合意が、実際に崩壊し始めれば、現実路線のロウハニ大統領を筆頭とする、合意を強く支持した誰もが、キャリアの汚点となる逆風に直面することになる。

そうなれば、イラン国内における安全保障面の強硬派に対するチェック機能が働かなくなることで、イランが対外的な強硬姿勢を強め、中東の緊張が悪化しかねないと、アナリストは指摘する。

現段階では、派閥に割れた政治エリートの団結が同国の優先事項となっている。

「いま重要なのは、国外の敵に対して団結することだ。国家の利益が、イランの全政府関係者にとって優先事項だ」と、政府高官はロイターに語った。慎重を要する事案だとして、今回取材した関係者は皆、匿名を希望した。

とはいえ、核兵器開発につながる技術凍結と引き換えに制裁解除を実現した核合意交渉で合意締結を後押ししたロウハニ大統領など、現実路線主義者や改革派は、国内の政治的な立場が加速度的に弱まる可能性があるという。

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