家賃4万円風呂なし、AV女優の過酷すぎる貧困 16年前と比べて月収は85%も減っている

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中澤美由紀さん(仮名)は企画単体AV女優、Fカップのバストを持ちスペックは高かった。常時4000人程度が入れ替わるAV女優の中で上位15パーセントの層にいながら、家賃4万円、風呂なしの老朽した木造アパートに暮らし、腐った食料に手を出すこともある。隙間風が吹きつける劣悪なアパートの部屋で、限界に近い貧乏を耐え忍びながら、前向きにAV女優をする。

「AV女優になって一人暮らしをしてから、ずっとそんな感じ。まわりには『どうしてAV女優なのに、そんな貧乏なの?』って不思議がられるけど、今は出演料が安い。だから、出演料だけで暮らそうとすると貧乏になる。たぶん、よっぽど売れている人以外は、みんな似たようなもの。私はどうしてもAV女優以外の仕事をしたくないの。嫌なことするくらいなら貧乏でいいし、なんとか歯を食いしばってきつい生活も我慢しています」

AV女優という職業にプライドがある

中澤さんは、AV女優という職業にプライドがある。貧乏でも、綺麗で華やかな存在でいるために維持費がかかる。ネイルは1万2000円、ヘアカラーとエクステで1万7000円、洋服やアクセサリーは中古や古着だが、毎月買うので月2万円ほど。自分自身の維持費を最優先に月4万~5万円を投資し、家賃と光熱費で6万円、携帯代が1万円。月の固定費は11万円程度だ。

AV女優としての収入は、月15万~20万円程度しかない。年収換算で180万~240万円であり、その年収は低賃金が社会問題になる非常勤の介護職程度だ。毎月必要になる固定費を差し引いて可処分所得で計算すると、相対的貧困に該当してしまう。

「小学生からDカップくらいあって、子供の頃から将来はアダルトな世界に進むって思っていた。AV女優になろうって決めたのは、中学生のとき、ずっとブレなかった。どんな貧乏でも男から金をもらうみたいなことはしたくないし、絶対にしない。それじゃあ、男で食べていることになるから」

デフレ化が止まらないAV女優は、お金になる仕事どころか、もはや最低限の生活すら危うい仕事なのだ。

アダルトメディア事業を基盤に拡大したDMMは長期的な戦略で次々と他事業に進出したが、その他多くの中小企業でしかないメーカーは、他のことはできない。これからアダルトビデオ市場は拡大することは決してなく、縮小の一途をたどることを重々理解した中で、現状維持のために新作をリリースするしかない。

この数年間、撮影現場で常識となっているのは1絡みの撮影だ。

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