イギリス人は「結婚=皇籍離脱」に驚いている 眞子さまの婚約内定は「悪いニュース」なのか

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画面を開けると、幼少から現在までの眞子さまのこれまでをまとめた2分弱の動画が始まる。

記事の中には婚約内定の会見に臨む眞子さまと小室さん、幼少の眞子さまとご両親の秋篠宮夫妻、天皇陛下と皇后の姿など複数の写真画像が入るとともに、会見時の動画、それに昨年のレスター大学大学院での卒業式の動画も入っている。

本文ではこれまでのなれそめや今後について一通り説明し、これに日本の皇室制度についてコラムを2つ付けた。一つは「男性中心の世界」というコラムで、皇室の仕組みを説明。女性の皇族は天皇にはなれないこと、眞子さまは女性のために一般人と結婚した場合に皇籍を離れる必要があるなどを詳細に記す。

もう一つのコラムでは「歴史」を記す。皇室には2600年以上の歴史があること、憲法上の存在、国民にはどれほどの人気があるのか、将来はどうなっていくのか、など。

「美男美女のカップルだね」

王室ファン、皇室ファン、眞子さまファン、そして婚約内定のニュースを読みにやってきたそのほかの読者を十分に満足させる作りになっている。美しい画像だけではファンは心から感動してくれない。王室についての情報に触れることに長けているファンを満足させるには、読み応えのある上記のコラムのような情報を入れることが必須なのである。

「メールオンライン」の記事には多くのコメントが付いた

3日に公開された記事は、4日夜時点までに1万回シェアされ、1200のコメントがついている。評価数が多いコメントのくつかを拾ってみると、「よかったね!」「誰と一緒になりたいかを決める権利をすべての人が持つべきだ」「美男美女のカップルだね。グッドラック」「女性が天皇になるくらいなら、天皇制がなくなったほうがいいと日本人は考えるのかな? それって、馬鹿げているよ」「チャールズ皇太子も好きな人のために継承権を棄(す)てればよかったのに」――。

日本で将来、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ女性宮家が創設されるのかどうか、眞子さまが幸せな家庭を築くのかどうか。また、来年内と言われている天皇陛下の退位はどう進むのか。英国民の多くがこれからも皇室に注目し続けるのは確実のようだ。

小林 恭子 在英ジャーナリスト

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こばやし・ぎんこ / Ginko Kobayashi

成城大学文芸学部芸術学科(映画専攻)を卒業後、アメリカの投資銀行ファースト・ボストン(現クレディ・スイス)勤務を経て、読売新聞の英字日刊紙デイリー・ヨミウリ紙(現ジャパン・ニューズ紙)の記者となる。2002年、渡英。英国のメディアをジャーナリズムの観点からウォッチングするブログ「英国メディア・ウオッチ」を運営しながら、業界紙、雑誌などにメディア記事を執筆。著書に『英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱』。

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