「定期代」もらって自転車通勤は許されるか

返還義務が生じたり、処分受ける可能性は?

支給された定期代を使わずに自転車通勤した場合、どうなるのか(写真:閑香 / PIXTA)

通勤のための定期代を、会社から支給されているサラリーマンは多いでしょう。もし定期代をもらいながら、無断で自転車通勤した場合、どうなるのでしょうか。弁護士ドットコムの法律相談コーナーにも「昔の自転車通勤を告発されてピンチ」という相談が寄せられています。

相談者の男性は、定期代をもらいながら、1年前まで約2年間に渡って会社に無断で自転車通勤をしていたそうです。会社の雇用契約書には、通勤手当について、「会社が定める最低廉となる定期代を、月上限3万円まで支給」と定額で支払われる旨が書かれています。また、就業規則には「特別に認められた者以外の自転車、バイク、自家用車での通勤は禁止」となっていました。

支給された定期代を使わずに通勤する社員は、会社に交通費を返還する義務があるのでしょうか。また懲戒処分の対象になってしまう可能性もあるのでしょうか。大部博之弁護士に聞きました。

交通費の支給基準があるかどうか

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

「支給されている通勤定期券代が『賃金』にあたるのか、あるいは、会社が『業務費』として実費の弁済をしているにすぎないのかの問題です」

大部弁護士はそう指摘しています。それぞれどういった違いがあるのでしょうか。

「ポイントは、交通費に関する支給基準があるかどうかです。たとえば、会社の最寄り駅と自宅の最寄り駅を結ぶ公共交通機関の1か月定期券代相当額などというように、実際にどの交通機関を利用しているかどうかに関わらず、住所地から想定される合理的な金額をあらかじめ会社で決めている場合があります。この場合は『賃金』とみなされますので、実際には、自転車通勤をしたとしても、返還の必要はありません」

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