トヨタが「WRC再参戦」でつかんだ成果と課題 もう一つのホームグラウンドも気になる

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気立てがよくてファンにも好かれるラトバラ選手(筆者撮影)

ラトバラ選手は「彼もドライバーだったので、自分が何を感じる/考えているかを理解してもらっています。チームリーダーが自らSSに行ってみるチームなどほかにはありませんよ」と。一方、ラッピ選手は「ほかのチームは知りませんが、われわれはモノも情報もオープンにシェアしているのは大きなことで、それは成績にもつながっていると思っています」。さらにハンニネン選手は「ほかのチームにはないことは、自分にとっていいクルマではなく、みんなにとっていいクルマにしよう……という思いが強いことですね」と、ドライバーの仲のよさもチームにプラスになっているようだ。

みんなで意見を出し、助け合いながらやる

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamの活動拠点であるTMR(筆者撮影)

実は今回、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamの活動拠点であるTMRを訪れたが、のどかな田園地帯にポツンと立つファクトリーは筆者の想像をはるかに超える小ささで正直驚いた。実はマキネンの実家の農場の1区画(目と鼻の先にマキネンの実家が見える)で、オフィス棟(完成して2カ月だがまだ塗装は終わっていない)と作業を行うファクトリー2棟のみである。

ここでマーケティング、ファイナンス、デザイン、エンジニア、メカニックなど80人強とトヨタの従業員数34万8877人(連結・2016年3月末現在)を考えるとまったくと言っていいほど比較にならない。ちなみに日本人は7人(トヨタから出向が5人、現地採用が2人)だ。

その一人で、チームが真っ白なときからフィンランドでトミ・マキネン氏と二人三脚でWRCプロジェクトを進めてきた堀川龍雄氏はこのように語る。

「誰かが突出するのではなく、みんなで意見を出し助け合いながらやる、部署の枠はなくヘッドをつくらない、現場主義、モノで議論する、セクショナリズムがない……そのあたりは成瀬さんに似ているかもしれませんね。ある意味、トヨタとは真逆のやり方で、本社からも心配の声もありましたが、僕はトミを信じていたので絶対にできると確信していました」

豊田社長は「チームづくりはファミリーが大事」と言っているが、TMR/TMG/トヨタ自動車の3局体制はうまく機能しているのだろうか? トミ・マキネンはこう答える。 

「非常に強い絆がありますし、いい方向に向かっています。TMGともクルマを速くするために協力とオープンコミュニケーションが重要だと認識しています」

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