女よりアニメを選んだ男が46歳で迎えた転機

キャラとの恋愛で満足も、子どもは欲しい…

「それでも30代の時は、“いつかはなんとかなるだろう”みたいに高をくくっていました。でも、なんともならないままに時が過ぎていきました」
40という年齢が見えてきたら、今度は親が「結婚しろ」とうるさくなってきた。

「『伊藤の姓をおまえの代で途絶えさせたら、ご先祖様に申し訳ない』とか『墓は誰が守るんだ』とか言い出して。まあ、長男なんで、親の気持ちもわかるんですけどね。ただ先祖の話はおいておいても、子どもは欲しいな、と思っていたので、ならばここでもう一度真剣に結婚を考えてみようと思ったんです」

「お見合い」には、いい思い出がなかったので、今度は婚活パーティに参加してみることにした。

「パーティに行って、そこで知り合った子たち数人とデートをしたんですが、1回か2回くらいご飯を食べると終わってしまう。なんだか話が合わない。どちらからともなく連絡を取らなくなって、自然消滅というパターンが続きました」

アニメ好き女子との結婚は、金銭感覚が心配…

ならば、いっそのこと同じ趣味をもつ人と出会ったらどうか。探してみると、“アニメ好きの婚活パーティ”を銘打ったものがかなりあったと。こうしたパーティに参加したら、カップルになれる確率がグンと上がった。

「そこで出会う子たちとは、趣味の話で盛り上がれる。ただその後デートで突っ込んだ話になると、それはそれで面倒だったんです。僕もそうなんですけど、好きな分野にはとことんマニアック。女性が好きなアニメを僕もちょっと知っていたから話を振ると、深く突っ込んでくる。話が濃い。そのアニメについて間違ったことを言うと、ものすごい勢いで反論される。ヒステリックにギャ~~ッとなる子もいて、手がつけられなかった」

さらに、結婚をイメージした時には、金銭感覚も心配になった。

「アニメイベントには、何があっても絶対に行かないと気が済まないし、グッズに相当お金をつぎ込んでいる。そういう子たちと結婚生活をするとなると、生活を相当切り詰めないとやっていけない気がした」

アニメ好きの婚活パーティに参加するのも、2年ほどで終わった。そこまでに女性とデートをして手をつないだことはあるものの、キスまで進展した人はひとりもいなかった。

「鎌田さんの以前の記事で、47歳まで童貞だった男性の話がありましたよね(「47歳恋愛経験ゼロ」男が最後に射止めた相手」)。あれを読んだ時に"ああ、僕は、この人よりももっと恋愛がこじれてるな”って思ったんですよ。結局ここまで一人で生きてきちゃうと、炊事とか洗濯とか身の回りのことは何でも自分でできるし、一人が気楽な部分もある。でもやっぱり結婚もしたいなって最近強く思ったんです。子どもが欲しい。家族を作りたい」

こういうと、泰典はポケットからスマホを取り出した。

「僕は趣味にお金をかけるけれど、シメるところはシメるのでずっとガラケーだったんですよ。でも、婚活のことをネットでいろいろ調べたら、“婚活の基本はスマホ”って出ていたので、先週買いに行きました。30代の頃から筋トレにハマッていて、体に筋肉がついちゃったからサラリーマン時代のスーツは、もう着られない。来週はお見合い用のスーツも買いにいきますよ」

はたして泰典は結婚できるのだろうか。私は、できると信じている。

彼の武器は人懐っこい笑顔。自分を飾ったりせずに等身大で人と話せるタイプだ。物事をなんでも分析してしまうのは男性特有の思考回路だが、そこに女性を思う感情や女性の話に“共感”する気持ちを乗せていけば、女性といい関係が築けていくのではないだろうか。そして、何より “結婚したい”という気持ちがあり、行動を起こそうとしている。その気持ちを汲み、サポートしていくために、私たち仲人は存在する。

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