女よりアニメを選んだ男が46歳で迎えた転機

キャラとの恋愛で満足も、子どもは欲しい…

さらに、田舎には、おせっかいなオジさんやオバさんも多かった。年齢を聞かれ30歳だというと、決まって、「結婚しないのか?」と問われる。

「いい人がいたら結婚したい」というと、ある時、町内会の会長が、見合いの話を持ってきた。

「お見合い写真を見たら、2つ年上だったけれど、綺麗な女性だったので“このへんで結婚も悪くないかな”と思って、見合いをすることにしたんです」

お見合い場所は、地元の割烹料理屋の離れだった。相手の女性は着物こそ着てはいなかったが、仲人、両家の両親も揃った昔ながらの見合い形式だった。

「お見合いもはじめてなら、女性と面とむかって話をするのもはじめて。まして、それが結婚するかもしれない相手なわけで、もうガチガチでした」

話を持ってきた会長が仲人となり、場の空気をなごませようとふたりに話をふったり、冗談を言ったりするのだが、女性はニコリともしなかった。最初は緊張しているのかと思ったが、料理が運ばれてくるとそれを黙々と平らげていく。意にそぐわない席に無理やり連れてこられ、不機嫌なのがありありと読み取れた。

「最初は、僕も一生懸命に話をしていたけど、後半は“早く帰りたいなあ”と思っていました」

結局、その見合いは女性からお断りがきた。その後も、その会長が3つのお見合い話を持ってきたので、計4回お見合いをした。

4人とお見合いし、結婚したい気持ちが萎えた

2回目のお見合いは、地味で大人しい女性。お見合いの後に、1度デートをしたが、会話が続かなくて30分お茶をして別れた。それも、女性からお断りがきた。3回目のお見合い相手は、特別美人というわけではなかったが、明るく楽しい人だった。しかし、2回デートをしたところで、なんとなくお互いに連絡を取らなくなり、うやむやに終わった。

それから1年後くらいに、4人目の女性を紹介された。「かなり丸い方でした。小太りというレベルを超えていた。ご両親とも丸かった。僕はどちらかといえば痩せ型のほうが好みなんです。それでもなんとか場をとりなして話をしていたんですけど、食事を終えたらプカーッと、目の前でタバコを吸いだしたんですよ。びっくりしました」

4回目の見合いは、終えてすぐに泰典のほうから断りを入れた。「そうしたら世話をやいてくれていた会長にメチャクチャ怒られた。『おまえ、そんなんじゃ、いつまでたっても結婚出来ないぞ』って。だけど、僕はタバコを吸わないし、まだ周りが食事をしているのに、断りもなしにプカーッとタバコを吸うような女性とは結婚したくないですよ」

こうして4人と見合いをするうちに、“女性と恋愛をする”“結婚をする”という気持ちはすっかり萎えてしまった。泰典がいうところの、まずます恋愛がこじれていった。

次ページ何とかなる、と高をくくったまま時が流れてしまった
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