24時間テレビの“偽善商法”にモノ申す

愛は地球を救わず、芸人を救う?

なぜ寄付文化が日本で根付かないのか

クリスチャンのカルチャーでは、報酬の10%を寄付するのが一般的とされるなど、寄付する文化が根付いているわけだが、日本では年に一回、タレントを24時間歩かせないとなかなか寄付を増やすことができない(そして寄付先は世界の貧困問題や戦争避難民には向かわない)。

思えば、未曽有の震災に見舞われたときも、ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホン、チェ・ジウなど韓国タレント(熱心なキリスト教徒が多い)は数千万円に上る寄付をしていたが、日本は超大物タレントでも数百万円というケースが多く、日本国内の著名人が率先して巨額の寄付を表明することはなかった。

24時間テレビの寄付コーナーを見てもわかるように、寄付は10円玉を瓶につめて小銭を渡すというコンセンサスができており、意味ある金額を寄付する人が少ないのはなぜだろうか。

ひとつには、日本は多くの人が無宗教であることも一因だろう。また実際に寄付を受けた団体がその多くを自分たちの給料や運営費用で食い潰してしまい、寄付金の使われ方に対する不信感も強い。さらには地方自治体や赤十字に渡しても、1、2年経ってやっとこさ使い道が決まって被災者に数万円届く(その頃はすでに緊急性のない支援になっている)ので効率性に疑問が残る。

加えて日本は貧富の格差が小さい時代が続き、極貧層があまり存在せず、また分厚い福祉でお上が助けてくれる時代が長続きしたので、民間チャリティーの必要性も大して実感されなかったのだろう。

しかし国内でも貧富の格差が拡大し貧困層が増え、お上頼みだった福祉も減額され民間チャリティーの役割が大きくなる中、効率的に社会問題を解決する能力と実績のある非営利組織や社会企業をサポートするインフラの必要性がこれまでになく高まっている。

そんな“愛で地球を救おう”とする人々と、数百万人、数千万人の視聴者の橋渡しをするために、 24時間テレビが潜在的にできることは多いはずだ。

日本テレビは反省せよ

率直に言って、日本テレビは“24時間テレビ”から、“愛は地球を救う”という冠を外すべきだ。

今年の番組表を見たところ、間寛平が陸上十種に挑戦したり、小学生が8の字跳びに挑戦したり、絆と称して巨大アートをつくったり、嵐と関ジャニ∞というアイドルグループが“対決”したり、朝まで生しゃべくりと題して“真夏のお騒がせ芸人祭り”をしたり、“ものまね天気予報”をしたり、全国のご当地キャラがリレー対決したり、それに白々しいまでに身体障害者の方と“芸能人の(この番組のためだけの)交流”を描いたり、もうたくさんではないか。

“頑張っている芸能人を紹介する24時間テレビ”というタイトルならまだ許せるが、この番組構成で“愛は地球を救う”と掲げるのは、“愛”に対しても“地球を救おうとしている人々”に対しても、極めて失礼だ。

日本テレビが24時間テレビのコンセプトを深く自省し、恥を知ってタイトルを変えるのか、それとも“愛は地球を救う”というタイトルに沿って地球を救う番組にするのか、私が昔愛した24時間テレビの、今後の一層の努力と発展に期待したい。

※ 続きはこちら:「偽善番組」24時間テレビの改革法

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