高須院長と人気漫画家が事実婚を選んだ理由 再婚同士の熟年夫婦の知られざる固い絆
「面白い?」(西原さん)
「面白い!!!! 最高!!!!」(高須院長)
世間の夫婦のカタチとは、ちょっと違うが、2人きりの時間を満喫しているようだ。そんな2人には隠された秘密があった。実は……
「籍を入れてなくて、まったくこれから先も入れる気はなくて事実婚という形ですね」(西原さん)
籍を入れない「事実婚夫婦」。
「ずっとそばにいたい」(西原さん)
「他の夫婦よりも、僕たちはお互いを理解し合っている」(高須院長)
お互いのキズナをそう語る2人。いったいなぜ、このような夫婦の形が生まれたのか。
夫婦の形は過去の悲しい体験によりつくられていた
2人が知り合ったのは2002年。この時、西原さんには、戦場カメラマンの夫と2人の子どもがいた。だが、その家庭には、ある大きな問題が。それは……アルコール依存症の夫による家庭内暴力だ。
「私にだけ向かってきてたんですけど、その光景を子どもが見て、覚えてしまうようになるんだったら、もう駄目だなと思って……」(西原さん)
程なくして西原さんは、離婚。当時の西原さんにとって高須院長は、自らを実験台に整形手術を繰り返すなど、「漫画のネタ」になる、興味深い友達にすぎなかったが、その意識が変化したキッカケは、離婚から3年後の衝撃的な出来事にあった。
ある日、別れた夫が、西原さんの前に姿を現した。元夫から寄せられたのは、思いもよらぬ言葉だった。
「もう一度だけ、お前たちと一緒に暮らしたいんだ」(元夫)
実はこの時、元夫の体はがんに侵され、余命いくばくもない状況。
「俺、もうお酒一滴も飲んでないから」。アルコール依存症を克服したという元夫は、最後の時をかつての家族と過ごすことを望んだ。
とはいえ、西原さんにとっては、決して消えることのないトラウマ。元夫の申し出を受け入れるべきか、一人悩み続けた西原さんは、すがる思いで高須院長に相談した。すると、高須院長からは意外な答えが。「帰ってきていいよと言ってあげなさい」(高須院長)
「『子どもたちの将来のためにも、お父さんの良いところを見せてあげなければいけない。憎しみの中で、悲しみの中で彼を死なせてはいけない』と言ってくれましたね」(西原さん)
子どもたちには、父親との良い思い出を……高須院長のアドバイスを受け、西原さんは元夫を受け入れることを決断。家族はおよそ半年の間、幸せな時を過ごし、夫はこの世を去った。
「元夫は、私が結婚した時の、とっても楽しいすてきな彼だったんです。子どもたちが笑ってて、一緒にお風呂に入って、一緒にお買い物して、半年でしたけど、“理想の家族”が送れましたね」(西原さん)
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