おカネは「人生100年時代」にいくら必要か 日本の人口減少に悲観的になる必要はない

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GⅠレースの連続が先週の安田記念で途絶えて、今週はエプソムカップ(東京競馬場6月11日11R、GⅢ)だ。エプソムカップは、府中の芝1800メートルで行われる古馬の別定重量戦であり、それなりの実力がないと勝てないレースだが、歴代の勝ち馬を見ると「GIクラス」になりきれなかった馬達の名前が並んでいる。

サラリーマンに喩えるなら、社長になれなかった「中途半端な大物」たちの戦いの場であり、子会社の社長争いのようなレースだ。証券会社で言うなら、本社の社長になり損ねた役員が、投信運用会社の社長を狙うようなイメージだ。

エプソムカップの本命はアストラエンブレム

さて、アストラエンブレムを本命に推す。メンバー的に、上位人気馬は、同じコースで行われたメイステークス(5月20日)の再戦だ。斤量、着差、展開を考えると、1着だったタイセイサミットよりも、2着のアストラエンブレム(斤量56.5キログラム、タイセイサミット54キログラムはスローペースの逃げ)のほうを高く評価したい。今回は、同じ56キログラム負担だ。鞍上もM・デムーロ騎手だ。人気になるかもしれないが、仕方がない。

対抗は、メイステークスはトップハンデの57.5キログラムで3着に来たクラリティスカイだ。マイルまでしか勝鞍が無いが、NHKマイルカップ勝ちがあるGⅠ馬だ。前週の安田記念は、短距離系の馬に合う速い馬場だった。似た馬場なら1ハロン(200メートル)延長に十分耐えるのではないか。

サトノアラジンが勝った安田記念の掲示板。クビが4つ。一昔前の外資系証券のようだ(筆者撮影)

実は、先日の安田記念(6月4日)は、東京競馬場で観戦した。写真は、1400メートルがベストのイメージだったサトノアラジンが勝った安田記念の掲示板だ。着差が「クビ、クビ、クビ、クビ」と4つ並んで、まるで一昔前の外資系証券会社のようだ。

単穴には、この距離で重賞勝ち(チャレンジカップ)があるマイネルハニーを、以下押さえに、タイセイサミット、前走で速い上がりを使った8歳馬ヒストリカルまで。

馬券的には、力の割に人気になりにくい「マイネル」系の馬の複勝でも狙ってみるのが渋くていいかも知れない。

山崎 元 経済評論家

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やまざき はじめ / Hajime Yamazaki

1958年札幌市生まれ。東京大学経済学部卒業。経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、株式会社マイベンチマーク代表(投資と投資教育のコンサルティング会社)と複数の肩書を持つ。三菱商事、野村投資信託、住友信託銀行、メリルリンチ証券など計12回の転職経験を生かし、お金の運用、経済一般、転職と自己啓発などの分野で活動中。著書に『超簡単 お金の運用術』(朝日新聞出版)『「投資バカ」につける薬』(講談社)『お金がふえるシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)など著書多数。馬券戦略は馬連が基本。【2024年1月5日編集部追記】2024年1月1日、山崎元さんは逝去されました。心から哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします。

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