トヨタ「ハリアー」の好調が少し悩ましい理由

「C-HR」効果で恩恵を受けているのは一体誰だ

「C-HR」のおかげで人気が復活したともいえる「ハリアー」

トヨタ自動車のクロスオーバーSUV「ハリアー」が異例の売れ行きを見せている。3代目となる現行モデルは2013年11月の発売から3年半が経過。この6月には一部改良(マイナーチェンジ)を控えているとされる。通常なら売れ行きが落ち込むのが当たり前の局面にもかかわらず、昨年(2016年)11月以降、台数ベースで前年同月を大きく上回る販売が続いている。

日本自動車販売協会連合会によると、ハリアーの販売台数は2016年1月から10月までは前年同月比4割前後の減少だったが、11月は4461台で同5%増とプラスに転じ、12月は4560台で同66%増に躍進した。

この勢いは年をまたいでも衰えず、2017年1月は同55%増(5063台)、2月は同78%増(5968台)、3月は同52%(7360台)と高水準の伸びが続いた。4月こそ2890台で同14%増へと落ち着いたものの、3月の決算期を過ぎ、マイナーチェンジを控えた在庫調整もあっただろう。いずれにせよ、このようなモデルが前年同月を上回って推移するのは、自動車販売の現場をちょっとでもかじっている人なら誰もが驚くような事態なのだ。

ハリアーとC-HRの関係

このハリアーの人気に火を点けたのが、同じくトヨタの新型クロスオーバーSUV「C-HR」の存在である。

すでに新規受注の後伸びが鈍ってきたという見方もある「C-HR」

2016年12月14日に国内発売されたC-HRは、その斬新なスタイルや走行性能を絶賛する評価が相次ぎ、大きな話題になった。販売がフルに始まった今年1月は9144台で、軽自動車を除く乗用車車名別新車販売ランキングでいきなり4位にランクイン。2月は1万2985台で3位、3月は1万6186台で4位に食い込み、下馬評のとおり、発売時に公表された月間販売目標6000台を大きく上回るヒットを見せただけでなく、4月は1万3169台とついにランキング1位に輝いた軽自動車も含んだ台数)。

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