トヨタ「ハリアー」の人気が落ちていない理由 国内専用車に転じた高級SUVの魅力
昨年末に発売されたトヨタ自動車の新型SUV「C-HR」が人気を博している。発売1カ月後の1月14日時点で、受注台数は約4.8万台に達したという。日本自動車販売協会連合会の統計によると、約半月しか販売していなかった昨年12月の新車乗用車車名別販売ランキングで4654台の15位に入った。今月はベスト10圏内入りが確実だろう。
ところで同じ12月のランキングを見ると、2つ下の17位にもう1台、トヨタのSUVがある。4560台を売った「ハリアー」だ。前年同月比66%増という健闘ぶりを見せた。SUVでこの2台の上をいくのは14位のホンダ「ヴェゼル」だけで、日産自動車「エクストレイル」、マツダ「CX-5」、スバル「フォレスター」などをおさえている。
ハリアーが支持される理由
3代目となる現行ハリアーが登場したのは2013年。2016年の販売台数は4万1403台と前年比3割減ながら、車名別ランキングの22位に食い込んだ。登場から4年経っていることを考えれば、人気はさほど落ちていないともいえるだろう。なぜハリアーはここまで支持を受けているのか。最大の理由はやはり、コストパフォーマンスの高さだ。
1997年に発表された初代ハリアーは、北米で「レクサスRX」として発売された。日本ではレクサスブランドそのものが導入直後だったこともあり、トヨタブランドとして売られることになったが、中身は両車共通だった。ハリアーは生まれながらの「プレミアムSUV」だったわけだ。
なかでも先進性については、初代ハリアーは他のSUVを大きくリードしていた。それまでの多くのSUVは、オフロード走行を念頭に置き、頑丈なラダーフレームに粘り強さが身上の商用車用エンジンを積むという成り立ちが多かったが、ハリアーは3年前に発表された「RAV4」に続き、同クラスの前輪駆動セダンのプラットフォームやパワートレインを用いたのだ。
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