ゴルフ界が「一般人」から活性化策を募るワケ 市場調査データを公開し、アイデアを募集!

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今、ゴルフ場でプレーしている人のうち、筆者もそうなので何とも言えない気分なのだが、70%以上の人が「自己流」ということになる。これはティーチングを主としているPGAにとっても痛い数字だ。しかも、今も継続してスクールに通っているゴルファーは約5%。40万人弱しか、PGAとしてかかわれていないことになる。

「スクール未経験者」の潜在ニーズ

ただ、PGAにとって、良い可能性を示すデータもある。スクール未経験者551万人のうち、40%以上の226万人は「できることならやり直したい」と思っているのだそうだ。

筆者の近著『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(上の書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

その理由はサマリー版にはないのだが、三石氏によると、いまさら人に教えを受けたり、初心者と一緒にスクールに通ったりしたくないという人が3割近く、自己流を貫くという人が4割近くなのだという。それを聞いて、うーん、と思わず苦笑いしてしまった。

結局、筆者を含めて「自己流の頑固おやじ」対策ができれば、ティーチングプロの仕事も増え、練習場にも人が来るということなのだろうか。

仲間うちだけでやってもらう「ラウンドレッスン」や、練習場の片隅での「こっそりワンポイントレッスン」なんか、どうだろう。結構なニーズが潜んでいそうだし、これで市場活性化といかないだろうか。

ひょっとしたら「ビジネスチャンス」にもつながる可能性もある、今回の「ゴルファーライフスタイル調査」データの公開。何かアイデアがあれば、ぜひ出してみてはいかがだろうか。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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