バフェットに学ぶ、儲かる投資「7つの視点」

86歳で「読書」や「企業研究」に1日6時間

世界中から約4万人が集まり、株主総会は今年も超満員。筆者は気合を入れ、最前列に陣取った(筆者撮影)

2.買収した企業での大規模な人員削減は「悪」なのか?

米国では昨年ドナルド・トランプ大統領が就任したこともあり、バークシャー・ハサウェイの買収手法に質問が出た。具体的には米国の食品会社、クラフト・ハインツ社の話だ。バークシャーはブラジル投資ファンドの3Gキャピタルと共同で、ハインツを買収。その後、クラフト社を合併させ、人員削減を実行した。

雇用の一時的な痛みが出ても、生産性向上の恩恵が上回る

もともと、3Gキャピタルは企業を買収後、大規模な人員削減や大幅なコストカットを実行、収益を改善させ利益を上げるファンドとして有名だ。トランプ大統領が「雇用確保」を声高に叫んでいることとの対比から質問が出たのだ。

バフェットは「人員削減は喜ぶべきものではない。だが、米国は、生産性の向上によって200年以上にわたり恩恵を受けてきたことは確かだ。AI(人工知能)も雇用の削減をもたらし一時的に痛みを伴うが、生産性が上がり、むしろ社会に貢献する。ただ、私たちは買収ファンドのように安く買った企業を、化粧して高く売る手法はこれからも取らない」とした。

3.アップル株投資の決定打は「ひ孫の友達」情報だった!

バークシャーは2011年から買い始めたIBMを30%売却。一方で、昨年秋から1億2000万株以上買ったアップルについて質問が出た。バフェットは「IBMはもう少し早く事業構造改革を進ませると踏んでいたが、かなり時間がかかっている。そのため一部売却した。しかし損はしていない」とし、IBMの一部売却については「時には失敗をする。だが、それがあとに役に立つ。打率10割はありえない」という。

ひな壇のバフェット(左)とマンガー。高齢の2人が5時間以上にわたり60の質問にぶっつけ本番で答えるのは圧巻(筆者撮影)

その一方でバフェットがアップルに目を付けたのは、アップルの消費者ブランドロイヤルティが非常に高いことだ。バフェットは、ひ孫の友達をデイリー・クイーン(傘下のアイス・キャンディーチェーン)に呼び、iPhoneの市場サーベイを行い、そこでiPhoneの利用頻度が非常に強いことがわかったという。

バフェットは「将来を予測することはますます難しくなっている。有形資産を多く持たないアップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(グーグルの親会社)、フェイスブックの合計時価総額は2.5兆ドルに上り、全米企業の時価総額の10%にも及ぶ。彼らは資本を必要としない。アイデアで勝負している。こういった変化は見逃しがちだ」と語った。

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