ドル円相場はそろそろ大きく動き出しそうだ 「ボリンジャーバンド」で見た為替相場
5月2日の日経平均株価は1万9445円(前日比135円高)で取引を終えました。日経平均に代表される、今後の日本株はどうなるのでしょうか?
今後はドル高?ドル安?再びボリンジャーバンドで分析
前回(ニューヨークダウの「2万ドル割れ」はあるか)、日本株の値動きに大きな影響を与えるのは世界一の大国・米国の動きだと述べましたが、その他にも、日経平均に連動性の高いドル円レートの動向が挙げられます。日経平均とドル円レートの連動性を表す相関性は長期では非常に高く、ドル円レートの先行きを分析することで今後の日本株の見通しを構築することも可能なくらいです。
では、さっそく足元のドル円相場の動きを見ていきましょう。4月13日に東京外国為替市場で円相場は一時、約5カ月ぶりの円高・ドル安水準となる1ドル=108円台後半に上昇しました。この時点では年初(1月4日時点)の1ドル=118円台から10円ほど円高が進みました。5月2日時点では1ドル=112円前後で推移していますが、年初から比べればまだ円高です。このあと、どうなるかは、日本株の行く末に大きく影響を与えるだけに、非常に気になるところです。
前回と同様、テクニカル分析の1つであるボリンジャーバンドを活用して、ドル円レートの動きについて見ていきたいと思います。最初にボリンジャーバンドを簡単に復習したいと思います。
ボリンジャーバンドとは株価移動平均線と標準偏差で構成され、株価の勢いの変化や反転の目安、方向を見るためのテクニカル指標です。一定期間のデータの標準偏差であるシグマ(σ)、いわゆる平均価格からのブレを示しますが、それらを算出し、移動平均線に対してたとえば、シグマの1~2倍を加算したものをボリンジャーバンドの+1σ~+2σ、減算したものをボリンジャーバンドの-1σ~-2σとして表示します。
難しい話がわからなくても構いません、確率・統計から考えると、±1σの帯に収まる確率は約68.3%。±2σの帯に収まる確率は約95.4%。±3σの帯に収まる確率は約99.7%になります。そうした確率・統計を活用し、まずは逆張り戦略として利用できるということを覚えていただければ、というお話をしました。たとえば、ドル高が進み仮に+2σ~+3σになれば「過熱感が高まった」と判断し、ドルを売って円を買う。逆にドル安が進み-2σ~-3σになれば、ドルが割安になったと判断し、ドルを買って円を売るなどの投資戦略として使われたりします。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら