独自集計!「監査法人の売上高」ランキング 東芝問題で注目が集まるプロ集団の業界地図

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上場維持に向けて正念場を迎えている東芝は、監査法人を「PwCあらた」から変更しようとしているようだ(撮影:今井康一)

巨額の粉飾が発覚するたびに注目を集める監査法人。上場会社の監査を行う監査法人には、日本公認会計士協会品質管理委員会の上場会社監査事務所部会への登録が義務付けられている。今回、その登録事務所の売り上げランキングを作成した。

登録事務所は、上場会社の監査を実施するに相応しい監査事務所かどうかについて、協会の定期的な品質管理レビューを受け、問題があれば結果が公表され、その数は4月10日時点で合計131ある(うち監査法人124、個人の会計事務所7)。たとえ1社でも上場会社の監査を実施するには登録が必要なので、131の事務所の中には、上場会社の監査よりも学校法人や労組の監査が中心の事務所もある。

合計売上高は前期比7.3%増の3748億円

登録書類に売上高の記載がある124監査法人のうち、直近データへの更新が未済の1監査法人を除く123監査法人の売上高を集計してみた。その合計額は前期比7.3%増の3748億円。内訳は監査業務に係る売上高が全体の75.5%にあたる2830億円で、前期比では5.1%の伸びに留まる一方、残る24.5%が、財務会計システムの構築や会計帳簿の記帳代行などの非監査業務に係る売上高で、前期比では14.6%の伸びを記録していた。

監査法人の決算期は多くが6月で、次いで多いのが3月。3月決算会社の監査が完了するのが6月、12月決算会社の監査が完了するのが3月であるためだろう。

売上高上位4法人の順位は前年から変わっていない。トップは東芝グループ監査の前任である新日本で1064億円。前期から7.3%の増収で、監査業務に限れば9.5%の伸び。2位はトーマツで前期比8.1%増の964億円。非監査業務が15.5%伸びたのに対し、監査業務は5.7%の伸びに留まっている。

3位はあずさで前期比8.1%増の898億円。あずさも非監査業務の伸びが大きく、前期比32.9%増。監査業務は2.6%の伸びに留まる。

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