カップルが続々誕生、日本最大読書会の秘密 猫町倶楽部にはなぜ運命の出会いがあるのか

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――山本さんは愛知県で住宅リフォーム会社をされているそうですね。

約束の時間に少し遅刻したことをきっちり謝ってくれた山本さん。さわやかな男性だ

はい。2003年から私が経営をしています。もともと本を読むのが好きだし、経営の勉強がしたかったので、業界の仲間3人と一緒に読書会を始めました。第1回の課題本はデール・カーネギーの『人を動かす』だったと思います。2006年9月のことです。

ちょうどその頃、mixiが全盛期を迎えており、SNSの勉強をするつもりで読書会のコミュニティを立ててみました。すると、見知らぬ20代の人から入会申請があり、2人も読書会に参加してくれたんです。なんだこれは、とびっくりしましたね。

面白くなって、内輪ノリではなくて、開かれたものにしました。すると、1年間で500人を超えたのです。入会者がさらに1000人、2000人と加速したきっかけは中日新聞の夕刊で大きく取り上げてもらったこと。得体の知れないオジサンがやっている読書会というイメージから脱皮することができました(笑)。

猫町倶楽部はビジネス? 趣味?

――僕も愛知県に住んでいるので、東海地方における中日新聞の威力はわかります。「今日の新聞読んだ?」と言われたときの新聞は、日経でも朝日でもなくて中日ですからね。山本さんにとって猫町倶楽部はビジネスなのでしょうか。それとも趣味?

完全に趣味です。といっても、本業よりも多くの時間と労力を猫町倶楽部に割いていますが……。

今、猫町倶楽部は規模が大きくなり、出入りするおカネの額も大きくなりました。だから法人化をしましたが、猫町倶楽部で生活の糧を得ているスタッフは私を含めて誰もいません。全員がボランティアです。

読書会1回につき約10人、全国で100人以上の運営サポーターが動いていますが、その人たちも参加費を払っています。年間100回ぐらいは参加していますよ。課題本を選ぶのは私です。徹夜してでも読みたい本ばかりなので、それについて語り合える読書会はとても楽しいです。

――自ら年間100回も参加しているんですね。失礼ですけど、山本さんはご結婚されていますか?

なるほど、こういう流れで恋愛・結婚の話題に入るんですね(笑)。結婚はしていましたが5年前に離婚しました。読書会に参加しすぎたことが離婚の理由ではありませんよ。結婚していた頃は、多くても週に1回ぐらいの参加でした。今のように全国各地に赴いたりもしていません。

私は再婚するつもりは今のところありませんし、読書会のサポーターやメンバーの方に色恋のアプローチはしないことにしています。毎週のようにすごい数の女性と会いますし、仲良くなって食事に誘い合うぐらいのことはありますよ。でも、「多津也さんはバリアを張っているから(恋愛には発展しにくい)」なんて言われてしまいます。どうしてなんだろう……。

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