いつかは食べたい!これが「至高の駅弁」だ 日本には地域ごとに多彩な駅弁がある

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●北陸

福井県「越前かにめし」(番匠本店)

1961年、福井の駅弁会社として地元の特産である越前ガニを使った駅弁をつくりたいとの想いから生まれた駅弁。

現在は越前ガニではなく、ズワイガニの雌(セイコガニ)の赤身・卵巣・みそなどをほぐして炊き込んだご飯に、紅ズワイガニとズワイガニの身を敷き詰めた、カニづくしの弁当となっている。セイコガニは小さいながらも、内臓は独特の風味をもつ珍味として定評がある。さらに水分が多く酢でしめることが多いカニの身も、独自の調理法でカニ独特の香りや味わいを楽しめる炊き込みご飯に仕上げた。

一目で「越前かにめし」と分かることにこだわったパッケージは、発売当初は茶色の陶器だったが、昭和後期に赤いプラスチック容器となり、その後も何度かの改良を重ねている。 その場で食べるのも良いが、持ち帰り電子レンジで温めると、香りが引き立ち一段と美味しいという。旅の思い出に「越前かにめし」をお土産に、自宅で福井の旅の余韻を味わうのもよさそうだ。

販売駅:福井駅、金沢駅 ほか

思わず声をあげるほど圧巻

●中国・四国

高知県「鯖の姿寿し」(安藤商店)

お頭と尾っぽがついた鯖まるごと一尾を姿寿司にした駅弁。

「鯖の姿寿し」は高知の郷土料理である皿鉢(さわち)料理の一つ。皿鉢料理とは宴席の料理で、鯖の姿寿司のほかに、にぎり寿司、羊羹、揚げ物などを並べて「組み物」という種類の皿鉢ができあがる。高知県では今でもお正月やお祝いの席には、各家庭で皿鉢料理がつくられており、鯖の姿寿司も故郷の味として根付いているという。

そうした昔ながらの郷土料理を駅弁にした「鯖の姿寿し」は、竹皮の包を開くと、まるごと一尾の鯖が現れ、思わず声をあげるほど圧巻だ。

高知近海で水揚げされた鯖を背開きにし、胴体から頭にまでぎっしりと酢飯が詰め込まれている。餅米入りの酢飯は粘りのあるもちもちとした食感ながら、高知県特産の柚子酢を使い、さらにシソ、ゴマを混ぜ込むことで飽きのこないさっぱりした味わいだ。

高知の郷土の味を堪能するだけでなく、見た目のインパクト、ボリュームともに記憶に深く刻まれる駅弁だろう。

販売駅:高知駅

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