地方公務員女子が金融機関の餌食になる理由 預けた500万円が、知らぬ間に300万円に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そんなとき、某有名金融機関からの電話があったのです。

「今の低金利時代には、なかなか考えられないような利回りの商品があります。とても運用成績のよい商品なのでいかがでしょうか?」との勧誘の連絡があり、金融機関の窓口へ行ってみることに。窓口で説明を受け、おカネが殖えるイメージはできたものの、詳細な仕組みはよくわからなかったE子さん。

しかし「預貯金に預けていてもおカネは殖えないし、有名な金融機関がおすすめする商品だから大丈夫だろう」と、定期預金に預けていた500万円分を解約、窓口の方が熱心に勧める商品の購入にあてたそうです。

「損失」がトラウマになって、「貯金するだけの人」に

それから仕事が忙しく、購入した金融商品を気にもとめていなかったようですが、あるとき、金融機関から送られてきた「取引報告書」のハガキを見てびっくり! 500万円よりほんの少しは増えているかも、と思っていた口座のおカネが、なんと約300万円になってしまったそうです。200万円も減っていたわけです。

E子さんは、この金融機関に抗議には行きませんでした。結局、この経験がトラウマになってしまい、おカネを殖やしたいと思うものの金融商品の購入に慎重になってしまって、結局、普通預金にせっせと貯蓄してしまうのだそうです。

それでも、E子さんは、現在もいろいろな金融機関から、電話や郵便物などで金融商品の提案を受けて迷っています。「1度大きな失敗をしているので、本当に提案を受けている商品を買っても大丈夫か、アドバイスがほしい」とのことでした。

今回のE子さんのように、職業が安定しているうえに貯蓄も多いケースだと、さまざまな金融機関から商品の提案を受けるのは、特段珍しい話ではありません。また、今まで相談にいらっしゃった方の中にもE子さんのように「金融機関が勧める商品を買ったら損をしてしまった」という方は少なくありません。では、金融機関とどうつきあえばいいのでしょうか。

次ページ金融機関の「ノルマ商品」に乗ってはいけない
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事