元宝塚女優が26歳で引退・結婚を選んだ理由 こだわりまくるバレエダンサーの夫に決めた
夫は小さなバレエ教室を営む実家で3歳からバレエを始めたが、当初はプロになることなど考えてもいなかった。しかし、15歳の時に出合ったあるCMが彼の人生を変えることになった。それが、熊川哲也さんの出演したネスカフェのCMだった。
伊坂さんは、ご縁があってこのCMの撮影にリハーサル要員として参加。後の師となる熊川哲也さんと初めて会った。その時、バレエ少年だった伊坂さんはこう思った。
「ご本人とお会いした時に衝撃を受けてプロのダンサーになろうと思いました!熊川ディレクターにあこがれて!」
プロを目指す決意をした伊坂さんは、なんと熊川さんと出会ったその年に、香港へ単身バレエ留学。するとその才能が開花し、様々な世界的コンクールに入賞。香港やカナダなど、海外のバレエ団で活躍するまでになった。
そのキャリアアップの真っ最中だった2009年。「どうしても熊川さんの下でバレエをやりたい」と日本へ帰国。あこがれの熊川哲也率いるKバレエカンパニーに入団した。
熊川ディレクターへの愛はとどまることを知らず、夜中の2時を回ってもKタイムは終わらない。いつまでも語り続ける夫と、それに嫌な顔ひとつせず相づちをうつ妻。
しかし不思議なのは、宝塚でスターにまで上り詰めたあいさんなら、正直、どんな男性でもよりどりみどりだったはず。どうしてこんなに「おこだわり」だらけの男性を夫に選んだのだろうか。
本人に聞いてみると、
「主人は『やりたいやりたい』。音楽がかかったら、『踊りたい踊りたい! 舞台でたい!』という人なので。意外と私は人前に立つ勇気がないんですよ」
妻は「舞台に上がるのが怖くてたまらなかった」
宝塚時代、若くしてスターに上り詰め、周囲から羨望のまなざしで見られていたあいさんだが、実はその胸の内は、大勢の前で演じるプレッシャーに押しつぶされ、「舞台に上がるのが怖くてたまらなかった」という。
あいさんの目には、熊川哲也さんにあこがれ、「バレエが好き」という気持ちだけで楽しそうに舞台に立ち続ける伊坂さんが、とてもまぶしく見えたのだという。
「彼のように毎回の舞台を楽しんでやれるのはうらやましい。そういう所を好きになりました。すごく尊敬しています」(あいさん)
宝塚引退から8年。あいさんは今、自らの経験を活かし、講師として将来のタカラジェンヌを目指す生徒たちを指導。彼女もまた楽しそうだ。
改めて最後に聞いてみた。「おこだわり」だらけのバレエダンサー夫との結婚は、正解? それとも、後悔?
「正解です。幸せです!」(あいさん)
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