「ノッチ」の鬼嫁が苦闘した「お受験」の裏側 いじられキャラの夫は妻の猛特訓で脱皮した

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ところが友美さんにとって最大の不安が3つめの親子面談だった。そのワケを聞いてみると、「面談が本当に大事なんですよ。お父さんの品格も問われるし、お父さんがどんな職業でどんな安定感があるのか。そこが一番不安なんですけど」

ノッチと友美さんにとって最大の難関が親子面談だった

この幼稚園の親子面接の特徴は、父親の受け答えを重視すること。そのため、面談の座席も、父親と子どもが前列で母親が後列なのだという。夫は、お笑い芸人だ。いじられキャラとはいえ会話は本来お手の物のはずだが、ノッチはこう言う。

「正直言って凄く不安ですね。面接もそうですけど、僕はアドリブが弱くて全く喋れない」

芸人なのにアドリブに弱い夫。なんとも心もとない。ということで、妻のスパルタが始まった。

しどろもどろで目線も泳ぎがちな夫

まず、妻がノッチを連れて向かったのは、数々の名門幼稚園に子どもを送り込んでいる幼児教室。ここで模擬面接をして受け答えの基本を徹底指導してもらう。ところが、模擬面接だというのに、ノッチはしどろもどろ。目線は泳ぎがちで、落ち着かないのか、手を遊ばせてしまい叱られる始末だ。

ここで習ったポイントは2つ。目線を面接官に向けること。そして、面接官に「どんな子育てをしたいか」をきちんと伝えること。自宅に帰ってからも妻が面接官となり、反復練習する。

「お子様をどのように育てたいと思われていますか?」(友美さん)

「・・・どういう・・・」(ノッチ)

「それはもうアウト!ちゃんとどういう子に育てたいの?」(友美さん)

「伸び伸び元気に育てば、お父さんはいいけどね」(ノッチ)

その後も毎日のように繰り返される特訓。そして受験まであと1週間を切った日。鬼嫁に徹底的に追い込まれたダメ夫の一言が、妻の逆鱗に触れてしまう。

「たたみかけられると嫌なんだよ。言わなきゃいけないマニュアルになってるから、それは覚えられないっていう事」(ノッチ)

「そうじゃなくて、口調を直しなさいって言ってるの!社会人として当たり前の口調なんですよこれは。あなたがいらっしゃる芸能界だって、ちゃんとした言葉遣いで話す方いらっしゃいますよね?」(友美さん)

「はい…」(ノッチ)

こんな調子で本番は大丈夫なのか?

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