【完全保存版】東電株主総会、全議事録(2) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開

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16万人もの避難者は2年も経過した今も、展望も希望も見えない中で日々命をつないでいます。私を含め周りの高齢者は、「おら死ぬの、国や東電は待ってんだべ」と語っています。戦後の日本の豊かさを追求してやまなかった日本企業の代表であるあなた方が、こんな悲しい言葉を吐かせる状況を作ったのです。そのことに何ら責任を感じていないとは思いたくないのです。なぜなら、家族と未来に生きる子どもたちが、あなた方のそばにもたくさんいるでしょう。日本のこれからの本当の本物の豊かさ幸せは何かを考え、問い直さなければ、今回の事故は、われわれの苦しみは、何ら生かされないことになります。子どもや若い人々に示すべき真の社会正義を追求する、毅然とした姿勢です。企業人のトップとトップの尊厳としてあるべき姿を示すことです。日本という国と国民を救うのは、原発を廃炉にする選択しかありません。このことこそ事故に対する深い謝罪であり、心の賠償だと思います。

最後に私は浪江町の住民です。国からも、あなた方東電からも、事故のことは何も連絡を受けることのないままに避難を開始せざるを得ませんでした。後日SPEEDIのデータで判明した放射能あふれる国道114号線は車であふれ、通常なら30分ほどの場所へ5、6時間もかかりました。そして、現在も警戒区域に指定されている場所、津島に3日間もとどめ置かれました。何年、何十年、何万年も自然界に存在し続ける放射性核種の中で生きることの辛さ、不安、恐怖を考えてみてください。これこそが事故の悲劇であり、このままでは棄民にほかならないのです。放射能の恐怖のない社会実現に企業努力と尽力を惜しまない姿勢を示すことこそ、深い傷を負ったわれわれ避難の民への償いなのです。

福島第二原子力発電所の廃炉を決断できないトップおよび取締役の方々は、ぜひ福島県内の応急仮設住宅で少なくとも1カ月生活してみてください。賠償で済まない人権上の問題、苦しみがわかるはずです。さらに除染では済まない人道上の問題があることもお分かりになると思います。
 金や物だけの豊かさは、人々に幸せをもたらさないのです。以上です。(拍手)

下河邉会長: 8号議案の提案株主のお一人であります●●様、補足説明どうもありがとうございました。それでは続きまして、9号議案以下、補足説明ございますでしょうか。はい、よろしくお願いいたします。

5173番・女性: 新潟から来た、株主番号5173番の●●と申します。私は株主の皆様に向けてお話をしたいと思います。
 柏崎刈羽原発では今、防潮堤の工事やベント用煙突の基礎工事などが行われています。その費用は1,000億円といわれています。いくら東電の持ち物とはいえ、地元に相談もなく、再稼働の準備をしていることに大きな違和感を抱いています。東電はまだ原発を運転する資格があると思っているのでしょうか。まずそんなお金があるのなら、福島の原発事故で生活のすべてを失った人たちに役立てるべきです。(拍手)迷惑を掛けた相手を放っておいて、自分の家を直すことなど世間では許されないことです。当社はそんな世間の常識も通じない会社なのでしょうか。

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