【完全保存版】東電株主総会、全議事録(2) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開

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下河邉会長: 15号議案についての補足説明、ありがとうございました。最後になります。第16号議案についての補足説明いかがでございますか。よろしくお願いいたします。

5546番・女性: 5546番、第16号議案の趣旨説明をさせていただきますが、その前に本日ですね、新生東電として下河邉会長が議長をなさる初めての株主総会です。で、ただ今11時15分ですけれども、今日のね、この運営を見ていて、趣旨説明をする前に、株主総会の運営について一言申し上げたいので、しっかりお聞きください。

下河邉会長: できれば16号議案そのものについての補足の説明ということで、よろしくお願いいたします。5546番・女性: 運営上の問題ですので、ただ今のね皆さん、会長の発言がその性格をよく表わしていると思うんですけれども。(拍手)だいたいですね、議案を、私どもの株主からの議案をですね、最初に一括上程ってどういう事ですか。私たちはですね、事前質問を出しているんですよ。その前に事業報告がございました。事業報告に対する質問もたくさんあります。さらに事前質問を出して、それに回答をいただいた上で私たちの議案というのは説明をしたいのですよ。順序が全然逆ではありませんか。(拍手)

そもそもですね、今までの1時間余りの中で福島の原発震災はまるで何もなかったかのような運営ですよ。ご心配とご迷惑と、これ以外にはないのですか。いつどこへ行っても東京電力は、ご迷惑ご心配をかけました。それ以外にはないんですか。私はつい5日前双葉郡にたまたま入ってきました。平成の2年に私たちが第二原発の3号機事故の運転再開に反対して、たびたび通った富岡の駅。これが2年以上経つんですが、全く津波にやられたままの姿でありました。原発の事故がなかったら、こんなことはないはずですよね。JRはそのまま放っておくわけがないですよね。

それから、これだけの大災害を起こして、関連死も1,400人認定されている中で、まるでその加害責任が問われておりません。そうでしょう。違いますか。加害責任、問われていないですよ。東京電力は仮に問われなくても、自首すべきではないかと。(拍手)福島原発の告訴団のみんなは東電にたびたび申し入れしています。これは前置きですよ。皆さんね、この会社がね、何なんですか。一体まともな会社なんですか。国有化されてるんですよ。そうですよね、下河邉さん。そして、あなたはそのためにこの会社の役員に就任されているわけでしょう。それでこの株主総会の運営っていうのは、私はっきり言って、今までより悪くなったと思います。(拍手)

今までは事業報告が十分あって、もう少し前ですと、それに対する質問があって、事前質問への回答があって、質疑もあって、それから議案の提案がありました。ちょっとすみません。発言、せっかくですね、今まで皆さんの、私たちの議案が早かったためにですね、皆さん静かにお聞きいただけた。それだけは私も良かったと思いますけど、今こうしてまたヤジが飛ぶ。不規則発言が飛ぶ。それはですね。【完全保存版】東電株主総会、全議事録(3)へ続きます。

岡田 広行 東洋経済 解説部コラムニスト

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おかだ ひろゆき / Hiroyuki Okada

1966年10月生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年、東洋経済新報社入社。産業部、『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、企業情報部などを経て、現在、解説部コラムニスト。電力・ガス業界を担当し、エネルギー・環境問題について執筆するほか、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材も続けている。著書に『被災弱者』(岩波新書)

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