【完全保存版】東電株主総会、全議事録(2) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開
下河邉会長: 14号議案の補足説明、ありがとうございました。 続きまして、第15号議案補足説明いかがでございますか。はい、お願いいたします。
1709番・女性: 出席番号1709番、●●と申します。第15号議案、社員給与と企業年金の削減についてご説明申し上げます。開催通知の20ページ、21ページをご覧ください。皆さまもご存じのようにわが社の株価は、福島事故以来100円台を推移していましたが、一時841円まで上がりました。これは海外投資家によるマネーゲームの結果であり、わが社の経営が好転したわけではありません。わが社はいまだに毎日2億4,000万ベクレルもの放射性物質を大気中に拡散し続けている世界最悪の環境汚染企業です。
配当金を出すことは、半永久的に不可能でしょう。それでも私たち株主は東電をけなげにも支え続けています。しかしわが社は昨年カットしたボーナス半年分、平均で42万円をたった一度のカットで元に戻そうとしています。ボーナスとは、利益が出ている会社が支払う給与です。(拍手)会場にお越しの東電下請けの会社の経営者の方々も、毎年ボーナス時期は頭を痛めているのではないでしょうか。それなのに元凶を作ったわが社がボーナスは世間の批判を受けるからと、年俸制に姿を変え、ボーナス支給を隠し、非難をかわしています。そんなことは許されません。(拍手)
さらに企業年金についてです。わが社はなんと6.5%もの高金利で年金を保障していたのを、皆さんご存じでしたか。カットしても2.25%以上は保障されると、それは最低だという、あまりにも身内に甘い体質、東電の体質は変わっていません。私たちは18歳入社で60歳定年を迎えた社員が、将来いくらもらえるのかモデルケースでの計算を株式課に要求しましたが、回答を拒否されました。自分たちの給与のことは事故データ以上に隠したいようです。
経営破綻したJALは年金3割カットの承諾書に、受給中の方々がサインを渋ったと大きく報道されましたが、会社が倒産すればそれももらえないからと合意しました。21ページの取締役の反対意見には、「わが社の年金財政は健全」と書いてありますが、わが社はすでに破綻会社であるという前提が抜け落ちています。(拍手)さらに「終身年金は3割カットをしました」と胸を張っていますが、80歳以降の方がもらえる終身年金だけです。それも定額制7万円から5万円にしただけなんです。
わが社はいつもこうして数字のマジックで株主を、いえ国民をだましているのです。わが社は国への追加融資を6,662億円申請していましたが、昨日認められました。税金の投入は合計3兆7,892億円になりました。この先も20兆円では足りないであろうと予想されています。完全な国民のお荷物なのです。その会社の社員や退職者が、大企業の平均給与より多くの給与を受け取り、優雅な老後を保障されることは許されません。(拍手)株主皆さまの良識でご判断、ご賛同ください。以上です。
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