北海道新幹線1年、道南に「東北化」の兆し ダイヤ改正で青森-函館はさらに遠く

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同じく、主要駅の1日平均乗車人員で比べると、東北新幹線沿線では盛岡駅が7592人、八戸駅が3349人、新青森駅が4711人、北陸新幹線沿線では上越妙高駅が2086人、長野駅が7738人、上田駅(長野県)が2864人、上越新幹線沿線では新潟駅が9077人、燕三条駅(新潟県)が1742人、長岡駅(同)が4537人だった。新函館北斗駅の乗車人員は、上越妙高駅と同程度ということになる。

なお、よく話題に上る安中榛名駅(北陸新幹線、群馬県安中市・人口約6万人)は277人、いわて沼宮内駅(東北新幹線、岩手県岩手町・人口約1万4000人)は85人だった。奥津軽いまべつ駅がある今別町は人口約2800人、木古内駅がある木古内町は約4400人だ。

月別にみると、前年比の伸びが最も大きかったのは4月で103%増、最も小さかったのは2月で19%増だった。また、筆者の試算によれば、4~2月の11カ月についてみると、新青森-新函館間の利用者の実数が最も多かったのは8月で約30万人、最も少ないのは2月で約10万人だった。やはり冬期間は伸び悩み、座席利用率は1月、2月連続で19%と2割を切った。それでも、前年よりは増えている。

「開業特需」がどこまで続くかは分からないが、1日わずか13往復の設定、本州と北海道それぞれの末端、割高な料金、人口規模などの条件を考えると、数字を表面的にみる限り、北海道新幹線は、まずは「健闘」したと言えるのだろうか。2年目以降の動きが気にかかる。

東京以北から満遍なく利用者増加

筆者は一連の調査で、渡島総合振興局からさまざまなデータをご提供いただいた。その中には、JR北海道がまとめた、本州側からの利用者の地区別内訳もあった。

4~6月は1日平均7200人が利用しており、その半数弱、3300人を「北東北」が占める。在来線当時に比べると32%の伸びだ。次いで「関東」が3割、2400人で、実に約3.4倍に増えている。さらに、「南東北」は1100人と1割強だが、伸び率では約3.7倍と、各地区で最大だ。

7~9月も傾向は変わらない。1日平均8700人の利用者のうち、最も多いのは「北東北」の3800人で4割強を占め、伸び率は41%。次いで「関東」が3200人で4割弱、伸び率が約2.1倍、そして「南東北」が1300人、シェアは約15%ながら、伸び率ではやはり最大の約2.6倍となっている。

春から夏の期間に限っては、東京以北の沿線から満遍なく利用者が増えていることが分かる。実数はともかく、九州新幹線の全線開業後、大阪以西の山陽地域で満遍なく九州への入り込み者が増えた状況に似た現象が起きているとみてよい。

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