北海道新幹線、開業日に乗って分かったこと 車内や駅はお祭り騒ぎだが、今後に不安も…
「JR東日本がスタートしたとき、東北新幹線は盛岡までだった。東日本大震災でストップした時期もあったが、そうした苦難の時期を乗り越え、今日いよいよ北海道の地に新幹線が乗り入れる」。東京駅21番ホーム上で開かれた北海道新幹線の一番列車出発式で、JR東日本の冨田哲郎社長はこう語った。
2016年3月26日、北海道新幹線の新青森〜新函館北斗間約149kmが開業した。2010年12月の東北新幹線・八戸〜新青森間開業から5年余り。新幹線は津軽海峡を越え、ついに北の大地へと乗り入れを果たした。
2番列車もほとんど満席
初日の列車は一番列車を除けば多少の空席があったものの、東京駅を出発する2本目の新函館北斗行きである6時56分発「はやぶさ47号」の車内も大宮駅を出るころにはほぼ満席に。
東北の空は開業を祝うかのように晴れわたり、途中の新花巻駅手前ではラベンダー色のラインが入ったJR北海道の車両、H5系が車体を輝かせながらすれ違った。
乗客の大半は北海道新幹線の「初乗り」目当てと思われる旅行者。「一番列車は席が取れなかったが、初日に乗りたかった」という男性は車内放送の「新函館北斗行きです」との案内に感慨深げだ。家族連れの姿も目立ち、車内の案内表示器に表示される「新函館北斗行き」の文字にスマートフォンやカメラを向ける人の姿も多い。
仙台をはじめとする途中駅で降りる人もいるものの、8割超の座席が埋まった状態で「はやぶさ」は新青森駅を発車し、北海道へ向けて一気に加速し出した。
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