日経平均は円高重しも3日ぶりに小反発 米FOMCやオランダ下院選を無難通過

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 3月16日、東京株式市場で日経平均は3日ぶりの小反発。米FOMC後に為替が円高方向に振れたことが重しとなったが、指数の下げは限定的だった。オランダ下院選への警戒感が後退したことは支援材料。写真は株価ボード。都内で2015年3月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 16日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりの小反発。米連邦公開市場委員会(FOMC)後に為替が円高方向に振れたことが重しとなったが、指数の下げは限定的だった。オランダ下院選への警戒感が後退したことは支援材料。

後場に入ると日銀によるETF(上場投信)買いの思惑が全体相場を押し上げたが、大引けにかけては前日終値近辺でもみ合いを続ける展開となった。

FOMCでは市場のコンセンサス通りに利上げが決定されたが、ドットチャートでは今回を入れて年3回の利上げ回数の見通しが据え置かれた。年4回にペースが加速するとの観測が後退し、米長期金利が低下。ドル/円<JPY=>は113円台まで軟化した。

一方、オランダ下院選ではルッテ首相率いる与党の中道右派、自由民主党が第1党を維持する見通しとなり、極右・自由党のウィルダース党首は敗北を宣言。投資家の警戒感を和らげる格好となった。

日経平均は円高を嫌気し、寄り付き直後に前日比で120円を超す下げとなったが、売り一巡後は持ち直しの動きをみせた。アジアの主要株価指数が総じて堅調だったことなどが下支え要因となったが、16日に公表される米国の2018会計年度の予算教書や、17─18日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を見極めたいとの姿勢も広がった。

藍沢証券・投資顧問室ファンドマネージャーの三井郁男氏は「米経済が良好であるというのがベースにある。米金融政策は、緩和的でありながらも引き締め方向との流れは変わっていない。国内は年度末の売りが一巡するタイミング。日本株の相対的な割安感も意識されている」とみる。

個別銘柄では良品計画<7453.T>が反落。消費者の権利を侵害したとする企業を名指しすることで知られる中国の特別番組「315晩会」で、良品計画が海外で展開する「Muji」ブランドが標的となったことが嫌気された。15年に高レベルの放射線が検知された東京都内で製造された加工食品を中国で販売したとしている。

半面、M&Aキャピタルパートナーズ<6080.T>が一時ストップ高。15日に16年10月─17年3月期の連結業績予想を上方修正したと発表し、好感された。17年3月期の通期業績と配当予想を増額修正した鹿島<1812.T>もしっかり。

東証1部騰落数は、値上がり1235銘柄に対し、値下がりが630銘柄、変わらずが139銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19590.14 +12.76

寄り付き    19458.70

安値/高値   19454.17─19618.99

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1572.69 +1.38

寄り付き     1561.65

安値/高値    1560.82─1574.24

 

東証出来高(万株) 179651

東証売買代金(億円) 21590.36

 

 

(長田善行)

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