スマホの主戦場、アジアで広がる”消耗戦”

モバイル端末の主戦場はアジアに

成長の原動力はアジア

携帯端末の新たなユーザーの多くは今後、アジア・太平洋地域で生まれることになる。ITUの予想では、同地域のモバイル・インターネット利用者は今年、欧州と米国を合わせた数よりも多くなる。モバイル・インターネットの普及率は欧州が67%、米国が48%であるのに対し、アジア・太平洋地域はまだ23%以下と、成長の余地も大きい。

ただ、こうした成長の大半は、先進国に比べて価格が最大10分の1の低コスト端末のユーザーとなる。ユーザー数10億人を抱える世界最大の携帯端末市場である中国も、3Gネットワークの利用者はまだ全体の約2割にとどまる。また中国では、大手メーカーはニッチなニーズに対応した現地メーカーとの競争も強いられることになる。例えば、 小米科技というメーカーのスマホは、外見はiPhoneにそっくりだが、価格はiPhone5の半額以下にすぎない。

さらに競争が激しい市場はインドだ。世界第2位のモバイル市場である同国では、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載モデルの下位機種は、過去1年で値段が半分になり、50ドル前後のモデルも登場しているという。

両国では、価格が下がるに従ってスマホ利用者は増えることになり、調査会社eマーケッターによれば、2017年までには世界の新たなスマホ利用者の約3割を中国とインドが占めるようになる。

新しいカテゴリーの誕生

大手メーカーにとっては、端末の低価格化はすでに頭の痛い問題だ。サムスンは高価格帯と低価格帯の両方で厳しい競争に直面している。下位機種では四半期ごとに一部モデルの値下げを強いられており、上位機種でも他社はサムスン製とスペックにあまり差がないスマホを値段を下げてぶつけている。

例えば、インドの端末メーカー、マイクロマックスが今月発売したスマホ「キャンバス4」は、サムスンの「ギャラクシーS3」や「ノート2」に匹敵する機能を搭載しているが、価格は約半分だ。

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