「ETFだけに投資する人」は何が問題なのか

「積立NISA=インデックス投信」はおかしい

中野:「R&I NISAスクリーニング」で検索すると、簡単に誰でも見られますから、一度、参考にチェックしてもらいたいですね。正直、これは非常に良いものだと思います。

藤野:表彰も良いのですが、「こういう価値観で選びました」というスクリーニングが定期的に行われるといいですね。

中野:ファンド選びをするうえで参考になる指標のひとつだと思います。

藤野:それにしても、インデックスファンドを支持する人って、どういう人なんでしょう。

「アクティブはインデックスに勝てない」は本当なのか

渋澤:インデックスファンドを支持している人って、よく勉強している感じがしますね。でも、それは教科書ベースで語っているような気がします。「アクティブ運用は長期的にインデックス運用に勝てない」などと指摘される方々がいますが、確かにそのように教科書的な文献にはそのように書いてあります。

でも、もともとの文献は、アメリカにおける研究からだと思います。日本株式の長期投資ではない。たとえば米国を代表するインデックスのS&P500は、つねに構成銘柄に新陳代謝がありますが、日本の株価インデックスにはそれがほとんどありません。日本のインデックスファンドだけに投資する投資家はもっと、現実を見るべきだと思います。

過去30~40年のチャートを比べると一目瞭然です。米株式インデックスは右上がり。日本株式インデックスは横ばいです。確かにインデックスファンドは、コストこそ安いのですが、それはメリットであることに間違いありません。ただ、それだけで、肝心のリターンはどうなるの、という気がします。

リターンを得るには、やはり成長が不可欠です。それを日本株という全体のインデックスで見た場合、どうなんでしょう。持続的に成長できる企業も当然含まれていますが、成長の見込みがない企業がたくさん含まれています。インデックスファンドを好む人は、「良い企業を見つけることはできない」という悲観的な発想に立脚しています。本当にそうなのでしょうか。そもそも株式投資には「できるんだ」という楽観的な前向きな姿勢が必要ですよね。

中野:著名投資家であるウォーレン・バフェットは、自分が亡くなったとき、妻に残した遺産について、10%を政府短期証券、90%を米国S&P500のインデックスファンドで運用するようにとの指示を出しています。そして、「われわれは米国に生まれたことを幸せに思わなければならない」と言ったわけですが、これは米国の経済がずっと成長を続けており、だからこそそれに伴って株価インデックスも右肩上がりで上昇を続けているからです。ひるがえって日本を見ると、過去20年間経済成長ゼロですから、株価インデックスも過去の最高値から半値であっても当然ということです。

渋澤:インデックスファンドは日々の値動きがテレビや新聞などで報じられるので、情報が入りやすいなどと言われるのですが、日々の価格情報が入ったからといって、長期投資にとって何がメリットなのかという点は、甚だ疑問です。全体の価格動向がわかったとしても、それを構成している個別企業の真実が見えませんよね。

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