森友学園問題は「アッキード事件」ではない 政治家の関与を冷静に分析する必要がある
「“アッキード事件”という言い方は、限度を超えているのではないか。この問題の核心とは関わりなく、まさに人の名誉を傷つけるために委員会の場を活用されるというのは極めて不愉快である、遺憾であると申し上げておきたい」
安倍晋三首相は3月2日の参院予算委員会で、森友学園問題について昭恵夫人の参考人招致を求める山本太郎参院議員に対し、怒りを通り越した冷静さでこう述べた。
その前日に日本共産党の小池晃参院議員に対し、「いちいち妻をまるで犯罪者扱いするのは不愉快だ」と声を荒げたのとは対照的だ。
「一瞬でね、カネだと思った」
いずれにしろ、もういい加減にしてほしいというのが安倍首相の本音に違いない。だがそんな安倍首相の思いとは関係なく、森友学園問題は新たな局面を見せている。まずは3月1日夜、鴻池祥肇元防災担当大臣が緊急会見を行った。
「オバハン(籠池泰典理事長夫人)、うううって泣いて出しよった。“こんにゃく”であったか、“天ぷら”か“かまぼこ”か“ういろう”か、知らん。確かめてへんから」
“こんにゃく”とは100万円の束のことらしい。記者から“こんにゃく”の厚さを尋ねられた鴻池氏は「これくらいやろな」と言って、右手の親指と人差し指で2、3センチほどの空間を作った。
「一瞬でね、カネだと思った。それをとって、『無礼者』と言ったんだ。男の面(ツラ)を銭ではたく、政治家の面を銭ではたく。出入り禁止やん、そんなん」
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