謙虚に話しているつもりかもしれないが、人事はとてもうるさく感じている。回答にはなかったが「なるほど」や「なるほどですね」という言葉を使う学生もよく見かける。「なるほどですね」は「なるほど、そうですね」を短縮した言い方とされるが、「なるほど」は「目上の人には用いない」としている辞典(新明解国語辞典)もあり、面接の場にふさわしい言葉とはいえない。言葉にうるさい人事担当者はけっこう多いので、同意を示すなら、「なるほど」ではなく「私もそう思います」という言い方をしたい。
2.「自己満足過ぎる」会話
求める人材像で必ず挙げられるのがコミュニケーション力だ。言葉のキャッチボールができることが求められ、そのためにはまず、相手の話を聴く力が求められる。ところが周囲の話を聞かず、自分を過剰に演出し、一方的に話す”自己満足系”の就活生がいる。こういう自己満足系の学生は、自分勝手に就活トレーニングしていることが多く、事前に作ったシナリオ通りに話そうとするが、強引に話を進めて場の流れを読めなければ、コミュニケーション力が欠如していると判断される。
・集団面接で、他の学生の話は聞かず、マニュアル通りの回答をして自己満足に陥っている学生(1001人以上、運輸・倉庫)。
・資格オタク。自分の資格の領域内しか関心のもてない学生。こういう人に限って自分の資格の取得も中途半端だったりする(301~1000人、サービス)。
人事はペアリングも抜け目なく見ている
3.過度な化粧や、きつい香水をつけて登場
面接での評価は、部屋に入ってきたときの学生の動作、あいさつなどで始まり、問答を通じて定まっていく。しかし、香水の香りがきついといった身だしなみは、悪い印象を強烈に残す。
・香水の強すぎる学生。面接が終わった後、換気したが、数時間香りが残っていた(301~1000人、メーカー)。
・化粧が濃すぎて、面接官に失笑を買ってしまった学生(300人以下、サービス)。
学生はキャリアセンターで「清潔な身だしなみで就活に望むように」と指導されているにもかかわらず、上記のような就活生を見掛けるという。芸能プロダクションの面接なら採用されることもあるかもしれないが、一般企業ではこうした女子学生は警戒される。また、就活生の身なりとしては、アクセサリーは付けないほうが無難だ。ペアリングを付けていたのも、人事にチェックされてしまう。
・ペアリングを付けたまま面接に臨む学生(301~1000人、情報・通信)。
・会社説明会にスーツは着ているがスニーカーで来た学生(300人以下、運輸・倉庫)。
服装にはTPO(時・場所・場合)が大事。「服装は自由」とされていても、あまりに個性的な服装を嫌う人事もいる。上記に紹介した事例では、スーツにスニーカーという組み合わせが非常識に見えたようだ。
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