61. 宮城県栗原市文字地区の千葉家に伝わる「正藍冷染」は現存する日本最古の染色技法。初代の千葉あやのは国の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に指定された
62. 藍染めの世界において人間国宝に認定されたのは千葉あやののみ。現在は三代目の千葉まつ江が伝統を守る
63. 「正藍冷染」は千葉家の商標登録であり、文化財登録では「正藍染」と呼ばれる
64. 北海道札幌市北区の「あいの里」は、1882(明治15)年に徳島県から入植した滝本五郎が藍の栽培を始めた地
65. 本藍(すくも藍)と合成藍をブレンドして染める「割り建て(わりだて)」という方法もある
66. 厳密な意味で日本の伝統的な「本藍染め」とは、すくも藍(蓼藍)のみで染められたものを指す
67. 藍染めの特長として、経年変化により赤みが抜けて藍色の深みが増していくという性質がある
68. 藍染めは通常の染色と違い浸透性がなく表面酸化によって着色するのが特徴
69. 白く残る部分ができる絞りや籠染めなどは、藍染めの特性を生かした染色法
「藍四十八色」といわれるほどのバリエーションも
70. 藍染めは染める回数によって濃淡が生まれる。淡い藍は色相が緑みに傾き、濃い藍は紫みに傾く
71. その各段階に色名が付けられ、「藍四十八色」といわれるほどのバリエーションがある
72. 「瓶覗(かめのぞき)」は藍染めのなかでも最も初期の段階の染め色で、やや緑がかった淡い藍色。藍瓶を覗いた程度にちょっと染めたという意味をもつ色名
73. 「藍白」は「瓶覗」よりさらに淡い藍染めの色名
74. 「浅葱」は藍染めの薄い青色の代表的な色名のひとつ。薄い葱の葉のような色という意味
75. 「縹色」は「浅葱」より少し濃い藍染めの色。古くからの藍染めの色名で、正色として五色の青に対応された
76. 平安時代に「縹色」、江戸時代には「花田色」と記され、『日本書紀』にもすでに「深縹」「浅縹」の服色名がある
77. 「熨斗目色」はやや灰みの強い青色
78. 「納戸色」は色名の由来は、納戸の暗がりの色、納戸の入口にかける垂れ幕に用いられた色など諸説あり
79. 「鉄色」は藍染めで出される色のなかでも暗い緑みの青。さらに青みの濃い鉄色を「鉄紺」という
80. 「紺色」は藍染めの中でも濃い色で、わずかに赤みを含んだ青色。もともとは中国古来の染色名
無料会員登録はこちら
ログインはこちら