今こそ振り返りたい「東芝経営者」の根本問題 会社を滅ぼす「オレ様」との付き合い方とは?

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かつて、強烈なリーダーシップで、「経営のプロ」ともてはやされた非創業者系トップの人たちは気づけば、もうあまり残っていない。社内の反目も恐れず、ブルドーザーのように押し進むタイプの経営者は、スピーディで大胆な決断もできる一方、無謀な投資をして、会社に大きな損をもたらしたり、無理やりな改革を持ち込んで会社を混乱に陥れるケースも少なくない。

こうしたトップがすべて、ナルシストと決めつけられるわけではないが、過剰な自信がリスクテークに走らせたり、共感力のないコミュニケーションで社内の反発を招く事例は事欠かない。前回の記事で、トランプが「自己愛性パーソナリティ障害」という極度のナルシシズムを持っていると指摘する声があることを紹介したが、アメリカでは、こうした性質を持つ人は、「肥満と同じような猛スピード」で増えているという。

セルフィー世代の若者はナルシストばかり

3万5000人のアメリカ人を対象に行った2008年の調査では、6%、つまり16人に1人が該当しているという結果だった。こうした性向を生来の気質とする説や生い立ちが関係するといった見方などさまざまあるが、「U.S. News & World Report」によれば、(1)過度に褒めて育てる教育、(2)自己アピールを助長するソーシャルメディア、(3)自らの私生活を切り売りするようなセレブ芸能人の影響、などが背景にあるという。

セルフィー世代の若者に、特にこの傾向は強く、サンディエゴ州立大学のトウェンジ教授(心理学)が1万6000人のアメリカ人学生を対象に行った調査では、なんと30%が、診断テストにより、「ナルシスト」という結果が出た。これは1982年の15%から2倍の水準だった。

また、同教授が世代別に行った別の調査では、60代では、3%の割合だったのに対し、20代の割合は10人に1人、つまり10%と非常に高い水準だった。自己承認欲求が強く、肥大化した万能感を背負った、日本のいわゆる「意識高い系」の若者との共通項があるのかもしれない。こうした層ほど、描いていた幻想と現実とのギャップに、戸惑い、挫折しやすいのも特徴的だ。

ナルシスト特有の「自信」がその人を魅力的に見せ、思い切った決断をすることで、一定の成功を収めたり、モテたりする人もいる。しかし、そのメッキは剝がれやすく、プライドが高く、あまり人の話を聞かないナルシストは、周囲にとっては非常に扱いづらいたぐいの人たちだ。共感力がなく、人の気持ちを察することができず、自分が優れていると思い込んでいるゆえに、自身を改善しようという気持ちがあまりない。

自分のことだけを中心に考えるため、周りは振り回されっぱなしということになる。一国のトップとして、経営の長として、上司として、社員として、皆さんの身の回りに少なからず存在している「自己中ナルシスト」にはどう対処するのがいいのだろうか。

さまざまな専門家の意見を総合すると、その取り扱いに当たっては以下のような5つの点に注意しなければならない。

1)おだてるか、黙るか

批判や否定をいっさい受け入れないので、うまく対処しようとすれば、こちらが折れて、褒め、おだて、敵でないことをわからせなければならない。それができなければ、あまり刺激しないように、黙ってなるべく視界に入らないようにするのが無難。

2)弱腰はカモにされる

敵対する人間を徹底的にやり玉に挙げる一方で、弱腰の相手に対しても徹底的にたたきのめそうとする。対峙するのであれば、下手に出るのではなく、毅然とした姿勢は重要になる。

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