以下、4位ニチイ学館(昨年2位)、5位ユニマットリタイアメント・コミュニティ(昨年データなし)と介護施設を展開する企業が続き、11位の帝国ホテルまでが女性部長比率20%以上となっている。上位には、生活関連のサービス業、小売業、化粧品など生活者に一番近くかつ女性ならではのやさしさや細やかさがメリットとなる業種の企業が並んでいる。
今度は女性部長比率を増やしてきた企業を見ていこう。このランキングはこれまでの5年間にどのくらい女性部長比率を拡大させたか、増加ポイントの高い順に並べてみた。『CSR企業総覧』2012年版の情報開示があり、今回2017年版で女性部長数が3人以上の企業を対象としている。
比率増1位はイオンフィナンシャルサービス
ここでのトップはイオンフィナンシャルサービス(連結ベースのデータ)で、5年前の12年版に1.8%だった比率が17年版では20.8%と19.0ポイント増加した。こちらも昨年に引き続いての首位維持となった。これまでの5年間の推移を見ると、13年版6.7%、14年版10.4%と増加した後、15年版に8.5%といったん下げたものの、昨年16年版では24.7%と急増する。もっとも、これにはグループ企業再編という特殊事情が影響している。
具体的には、これまで調査のベースとしてきた旧イオンクレジットサービスが2013年1月付でイオン銀行を完全子会社として傘下に収める。その後同年4月にイオングループの金融事業を統括する持ち株会社イオンフィナンシャルサービスの下にイオン銀行と銀行業務以外の金融事業を行う新イオンクレジットサービスを設立した。
この過程で本調査のデータが2014年版までは旧イオンクレジットサービス、2015年版は新イオンクレジットサービスのデータ、そして2016年版以降はイオン銀行を含むイオンフィナンシャルサービスの連結ベースの数値と変わったことによるものだ。したがって、比較のベースが同じではないのでかなり無理があるが、社名も業容も変わったとはいえ同一企業として存続していることから、あえてランキングの対象に含めている。
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