では実際にノートPCを、しかも取引先の個人情報が含まれたノートパソコンを紛失したケースを想定してみましょう。
ルールをしっかり守り、ノートパソコンをちゃんと抽斗に入れて施錠管理していたのに、「鍵を壊されて」持ち去られてしまったとしたら、翌朝の新聞記事は、おそらくこんな感じです。
――業務用ノートパソコンが何者かによって持ち出されていたことがわかった。就業規則では、所定の格納スペースに施錠管理することになっており、当日も施錠保管されていたが、翌日、施錠箇所が何者かによって破壊されていたため――
まあ、淡々と事実を伝える記事ですね。パソコンを盗まれちゃうこと自体、褒められた話ではありませんが、「鍵を壊すなんて普通じゃないよね」「内部の怨恨!?」と、少なくとも “犯行の特異性”に関心が集まるはずです。
報道のされ方に雲泥の差
ではルールを破り、机の上に置きっぱなしで帰社、それが紛失してしまったケースだったらどうなるでしょうか。
――当該の営業部員は自席の机の上に放置したまま帰宅。翌日になって盗難に気がついた。ずさんな情報管理に「あってはいけないこと。反省している」とのコメントを――
同じパソコン紛失でも、もう、見出しからバカにされていますよ。信用丸潰れです。
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