トヨタものめり込む「オートサロン」の集客力

「改造車の祭典」はブランド訴求の絶好機会だ

日産自動車も関連のスポーツ部門(独立法人)ニッサン・モータースポーツ・ インターナショナル(NISMO)やオーテックジャパンとともにフラッグシップスポーツカー「GT-R」のSUPER GT GT500仕様を大きくアピールした。熟成の進むGT-Rのポテンシャルを日産のモータースポーツにおけるイメージリーダーとして活用し、日産というブランドのスポーティなイメージを訴えていた。

ホンダは新型NS-XのGT500カテゴリーへ参戦

従来、モータースポーツへの関与を大きくうたっていたホンダは、2017年度にSUPER GT体制を発表するカンファレンスを行うほどの力の入れようであった。5チーム体制で新たに新型NSXのGT500カテゴリーへの参戦を訴えた。ホンダブランドのイメージリーダーとしての役割を担う新型NSXとしては、ぜひ良い成績を残したいところだ。

特にこれらの高額なハイパフォーマンスカーのブランド戦略としてモータースポーツ界における活躍は最重要項目のひとつだ。今さらメーカー自身がどんなすごいポテンシャルを持っているかを語っても説得力はない。モータースポーツの現場での活躍と熱い走りが重要なセールスツールとなる。

特にLC500やNSXはフェラーリやアストンマーティンといった長い伝統をもったスポーツカーブランドと世界で戦わなければならない。拙著『フェラーリ・ランボルギーニ・マセラティ 伝説を生み出すブランディング』でも解説したように、「独自性と持続性」「希少性」「伝説」というブランドの3要素を確立するためにもモータースポーツは必須だ。彼らはモータースポーツへ死ぬ思いで大きな投資をしてブランドを育ててきている。レクサスがGAZOO Racingの中でLEXUS GAZOO Racingとして明確にブランドアピールを始めたのも見逃せないポイントだ。

オートサロンに実際に行ったことはなくても、その存在をなんとなくでも知っている人も少なくないだろう。

1983年に前身の「東京エキサイティングカーショー」として始まった東京オートサロンは、毎年1月中旬に開催されている。同じく毎年2月に大阪で開かれる「大阪オートメッセ」(1997年スタート)と並んで、大勢の来場者を集める大規模なカスタムカーイベントに成長した。

次ページ当初は「改造車の祭典」だった
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 角田陽一郎のMovingStudies
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
東芝、会社「3分割」に残る懸念
東芝、会社「3分割」に残る懸念
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
企業同士の取引で「値上げラッシュ」が起きている
企業同士の取引で「値上げラッシュ」が起きている
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「非財務」で生きる会社、死ぬ<br>会社 企業価値の新常識

今や株価を決める最大の要因は「非財務情報」というのが世界の常識に。優れた開示を行えば企業価値の向上につながる一方で、開示が不十分だと株を売られるリスクも。企業価値の新常識をめぐる混乱とその対処法に迫りました。

東洋経済education×ICT