トヨタものめり込む「オートサロン」の集客力 「改造車の祭典」はブランド訴求の絶好機会だ
東京オートサロンは当初、アフターパーツが中心のイベントだった。アフターパーツとは自動車メーカーやその系列メーカーがつくる「純正品」以外の部品を指す。外観を飾るエアロパーツにせよ、走行性能を高めるための足回り、吸排気系などにせよ「改造車」に使われるものとして、かつてはあまりイメージがよくなかった。
そのため「改造車の祭典」である東京オートサロンは正統派の「東京モーターショー」に対しては「アンチ」的存在とされてきたが、近年は様相が変わり、その存在感が格段に増している。規模も拡大し幅広いジャンルにおける自動車関連アイテムの展示会というスタンスが明確になっている。
東京オートサロンとしても若者をより取り込み、客層を広げる試みをいろいろと行っている。レースクイーン大賞の表彰式や大黒摩季らによるオートサロンスペシャルライブなどのエンターテインメント系企画も充実している。オープニングセレモニーにはピコ太郎まで登場するという念の入りようだ。
金曜日の午前中には子供たちが熱心にクルマを見入る姿も見受けられた。地元の小学生たちが教師に引率されて見学に来ていたのだ。これは少し前の“不良の集まり”的イメージをもった東京オートサロンでは考えられないシーンだ。
昭和の倉庫を模したようなブースにあったもの
会場内を歩いているとなにやら不思議な一角を発見した。そこには昭和の倉庫を模したようなイメージのブースがあり、「M78×86」というネーミングが記されている。そう、現50歳代あたりの方ならピンとくると思うが、M78星雲。つまりウルトラマンの生まれ故郷だ。
そのウルトラマンとトヨタの86がコラボレーションを行いA MAN of ULTRA=「日常の世界にウルトラな男を創り出す」というコンセプトの下、アパレルやファッション雑貨などのマーチャンダイジング展開を行うというプロジェクトであるようだ。もちろん、その核になるトヨタ86をベースとしたコンセプトカー「M78×86」も展示されている。
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