MBAを取って一発逆転、最短ルートは? MBA連載、佐藤智恵氏が指南

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MBA取得の優先順位は?

社会人になって数年、30歳が見える頃になると、「自分のキャリアはこのままでいいのだろうか」と悩む人は多いのではないでしょうか。

私自身、高校時代から「留学したい」と夢見ながらも、数々の奨学金試験に落選。大学卒業後、NHKに入局してからも、海外派遣者選考に応募し続けましたが、やはり受かりません。

失意の中、本気で留学するために勉強を始めたのは、27歳のときです。卒業後どうするかということは、あまり考えず、ただガムシャラにトップビジネススクールに合格することを目指し、勉強をしていました。

今回、ご相談を受けたショウタさんも、まさにそんなお年頃。私とは違って、しっかりとしたキャリアプランをお持ちです。MBAを取って、同じ金融の分野でマネジメントとして活躍するか、戦略系コンサルティング会社に転職したい、とのことです。その目標を確実に達成するために、「MBA留学の前に、転職をすべきか」、悩んでいるということでした。

さて、こうした込み入った悩みを解決するのにまず必要なのは、論点の整理です。そこで私は、ショウタさん(仮名)にひとつだけメールで質問させていただきました。それは、「MBA取得を第1目標とするのか、それとも、希望の職に転職できれば、MBAは取得しなくてもいいのか?」

とてもわかりやすい例で言いかえれば、「CFO職やマッキンゼーに転職できたら、MBAは取得しなくてもいいのか?」

これに対し、ショウタさんは、「MBA取得が第1優先である」と断言されました。トップビジネススクールに留学して、現在よりもう一段、キャリアアップして、希望の職に就くのが理想だとのこと。

つまり、第1希望が、MBA付きのCFO。論点は、「第1希望にたどりつくために、今、A社に転職すべきかどうか」となります。

ここで、経営コンサルタントの手法の出番です。ショウタさんの将来を、「今、転職するか」という決断を軸にシナリオ分析をしてみましょう。

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