――2017年の予想が終わったところで、2016年を気持ちよく終わらせるためにも、JRAの最後のGⅠである有馬記念予想を。2015年のこのレースの売り上げは約416億円で前期比約7%。ネットによる馬券販売やJRAの営業努力などもあって、2016年で5年連続の増加が見込めそうです。
やっぱりサトノダイヤモンドVSキタサンブラック
吉崎:2017年の話は難しいけど、2016年の有馬記念の本命は、やっぱりサトノダイヤモンド。もともと有馬はその年の菊花賞と相性が良いレース。しかも里見治(はじめ)氏(セガサミーHD会長兼社長兼CEO)の持ち馬は、ここへきてサトノクラウン(香港ヴァーズ)、サトノアレス(朝日FS)とGⅠを連勝中。サトノダイヤモンドから馬単で薄めに流す作戦で行きます。
山崎:予想コラムとしては極めて縁起の悪い「外」を2016年の文字に選びましたが、我が本命も「外」に入ってしまったサトノダイヤモンド。1番人気は前走ジャパンカップを圧勝したキタサンブラック(23日夜時点)のようだけど、同レースは逃げ馬有利のスローペースで、勝ち時計も2分25秒8とレースのレベルが高くない。
馬場や条件が違うのでまったく同じには扱えないけど、同じ距離の2400メートルのダービーで、サトノダイヤモンドが落鉄してハナ差で負けた時の時計は2分24秒0。両馬は共に菊花賞勝馬だけど、キタサンブラックの勝ち時計は3分3秒9、サトノダイヤモンドは3分3秒3だった。
また、ペース(スロー)と上がり3ハロン(最後の600メートル)のタイムから見て、サトノダイヤモンドにはまだまだ余裕があった。しかも今回は3歳馬なので、2キロの斤量差があり、鞍上もC.ルメール。外を回ってもキタサンブラックを差せると思う。
対抗は、昨年の有馬記念馬ゴールドアクターを。中山のコースが合っているし、ローテーションと馬体重の推移(ジャパンカップの時は前走より8キロ増だった)から見ても、有馬狙いであることが濃厚だった。