非正規差別、役割期待度での賃金差は禁止に

同一労働同一賃金ガイドライン案の中身は?

 12月20日、政府は第5回「働き方改革会議」で、非正規雇用者の待遇格差をなくすための「同一労働同一賃金ガイドライン案」を提出した。写真は都内で9月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 20日 ロイター] - 政府は20日に開催した第5回「働き方改革会議」で、非正規雇用者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の待遇格差をなくすための「同一労働同一賃金ガイドライン案」を提出した。

基本給の正規雇用(無期雇用フルタイム労働者)との差について、「将来期待の差異」など抽象的理由だけでは認めないほか、賞与や休暇を同一に付与することを求める。

政府は、これを基に労働契約法など3つの法律改正作業を進め、関係者の意見や国会審議を踏まえてガイドラインを最終確定する。

今回のガイドラインでは、待遇差が不合理なものかどうかの典型的な事例を明示。それ以外の事例は、各社で個別具体的な事情に即して議論することとしている。

非正規雇用者の基本給より正規雇用者の方が多額の支給となっている場合、職業経験の多さを理由としていても、現在の業務と関連性がない場合には問題となると位置付けた。

また、勤続年数に応じて基本給を支給する場合、有期雇用者に対し契約開始当初からの期間を通算せず、その時点の雇用契約期間のみで評価することも問題だと明記する。

これまで「将来の役割期待が異なるため、賃金決定基準が異なる」という主観的な説明をしてきた企業は、それだけで基本給の差を生じさせることは認められない。

もっとも、現実には賃金表を作成していない企業も数多くあり、ガイドラインに基づく正規・非正規間の比較ができない例もある。

法改正後に待遇差をめぐり裁判が提起されるケースも増えると予想され、企業にとっても賃金表の作成など準備が必要とになるとみられる。

賞与については、非正規を理由に不支給とすることは認められず、貢献度が同じ場合には同一支給をしなければならない。

手当についても、時間外労働の割増率などで、非正規であることのみをもって差別することを問題視する。

福利厚生は、施設使用や社宅、慶弔休暇、病気休職などを正規社員と同一に付与しなければならないとする。

 

(中川泉 編集:田巻一彦)

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