3Dプリンタ市場が勃興、日本勢の動向は? GEが欧州メーカーを買収、業界に再編の波も
「現在は試作用途がメインだが、最終製品を大量生産できるレベルを目指している」
3Dプリンタメーカー世界2強の一角・米ストラタシス日本法人の片山浩晶社長は、業界の将来像を熱く語る。
同社は11月に独シーメンスとの提携を発表し、航空宇宙や自動車分野などでの開発に3Dプリンタを活用していく。今年は米ゼネラル・エレクトリック(GE)も、欧州の3Dプリンタメーカー2社を買収。業界内はにわかに慌ただしくなってきた。
2020年には4兆円市場に
3Dプリンタは、樹脂や金属を塗り重ねることで立体的な造形物を作り出す。2013年にオバマ米大統領が一般教書演説で「物の作り方を革命的に変える」と言及。世界の市場規模は2016年の約1.8兆円から2020年に約4兆円まで、倍以上の成長が見込まれるという(IDC Japan調べ)。
3Dプリンタのメリットは、多品種少量生産に対応しやすいことだ。1台あれば、入力データを変えることでさまざまな形状の物を作ることができる。たとえば医療分野では、手術前に一人ひとりの臓器の模型を作り、シミュレーションを行うといった利用法が考えられる。
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