「AmazonGo」はショッピングの革命となるか レジ待ち行列が不要になるスゴイ仕組み

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Amazon Goは、店舗ごと「チェックアウトレス」を前提にしていることから、商品をカバンに入れて店をそのまま出ることが許容される「場」であり、そうすることが自然に体験できる設計がなされているのだ。

その点で、決済ではなく、ショッピング体験の変革へと踏み出したことが、Amazon Goの注目すべきポイントと位置づけることができる。

最新技術と自社サービスを「かけ算」

最後に、アマゾンが取り組んでいることをより単純化してみると、トレンドになっている技術や複数の組み合わせを、同社のビジネスである「ショッピング」に適用したらどうなるか、というかけ算を素早く展開していることがわかる。

ドローンは規制も含めて注目が集まる技術だが、これをショッピングとかけ算したサービスが、冒頭に触れたPrime Airだ。また、コンピュータビジョン、深層学習、そしてセンサーネットワークを用いたのが、今回のAmazon Goということになる。

いずれも、技術の重要性や注目度の高さは報道のとおり理解できるが、では実際に何ができるのか、どんな未来の生活のスマートさをもたらすのか、というイメージとなかなか結びつかない。

アマゾンの取り組みは、ドローンにしても、自動運転に類する技術にしても、「商品が空を飛んで30分で届く」「ショッピングのレジ待ちがなくなる」という非常にわかりやすい未来を提示してくれている。実際、これらはすでに未来の話ではなくなった。

テクノロジーとして、Amazon Goを恐れる必要はない。ただし、実際にショッピング体験を覆すようなサービスが仕上がっている点に、大いに注目すべきだろう。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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