秋葉原が30代男性「住みたい街NO.1」の衝撃 男性に人気の街は年収で大きく変わる

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少し視点を変えて、未婚男性のうち彼女がいる人が住みたい街を見ると、1位が吉祥寺、2位が渋谷下北沢、4位が恵比寿新宿鎌倉でした。ところが、彼女がいない未婚男性が住みたい街の1位は、これまた秋葉原です。

彼女がいない未婚男性が住みたい街
第1位  秋葉原、水道橋、飯田橋、春日、白山 ・・・11.2%
第2位  池袋 ・・・10.0%
第2位  新宿 ・・・10.0%
第4位  吉祥寺 ・・・9.8%

 

さらに、男性の住みたい街を年収別に見ていきましょう。年収が200万円未満の男性が住みたい街の1位は、やはり秋葉原です。2位以下は、池袋、新宿、渋谷、品川という大きな繁華街やオフィス街が並びます。つまり年収の低い男性は、おたくカルチャーの聖地か会社の近くに住みたいのです。

しかし、年収が400万円を超えると、武蔵小杉、横浜みなとみらい、吉祥寺、恵比寿、自由が丘、目黒など、最近人気の街、おしゃれな街がランクインし、秋葉原はランクが落ちます。

さらに600万円を超えると、横浜みなとみらい、鎌倉、吉祥寺、恵比寿がベスト4になります。5位以下も、二子玉川、横浜山手、武蔵小杉と、おしゃれな街があがっています。

年収600万超の男性は「女性が住みたい街」に住みたい

『あなたにいちばん似合う街』(PHP研究所)書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。12月9日には、著者による講演会「誰が吉祥寺に住みたいのか」を開催する予定。

つまり男性は、年収が600万円以上になると、女性が住みたい街に自分も住みたいと思うようになるのです。女性の「ここに住みたい」という要望に応えることができるようになる、ともいえるでしょう。

そして、年収が増えるほど住みたい街でなくなっていくのが秋葉原なのです。

ちなみに、今回の調査に回答したパラサイト男性の年収を調べてみると、200万円未満が42%、400万円以上がわずか11%です。それに対し、未婚1人暮らし男性の場合は、年収200万円未満が12%に過ぎず、400万円以上が46%を占めます。すなわち、男性が1人暮らしできるかどうかは、年収によって決まります。

この所得の格差こそが、男性が1人暮らしできるか、結婚できるかどうかだけでなく、どこに住みたいかという意識までを規定しているといえそうです。

三浦 展 社会デザイン研究者

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みうら あつし / Atsushi Miura

カルチャースタディーズ研究所主宰。1958年生まれ。1982年に一橋大学社会学部卒。パルコに入社し、マーケティング誌『アクロス』編集室。1990年に三菱総合研究所入社。1999年に「カルチャースタディーズ研究所」を設立。消費社会、家族、若者、階層、都市などの研究を踏まえ、新しい時代を予測し、社会デザインを提案している。 著書は、80万部のベストセラー『下流社会』のほか、『第四の消費』『日本人はこれから何を買うのか?』『東京は郊外から消えていく!』『毎日同じ服を着るのがおしゃれな時代』『あなたにいちばん似合う街』など多数。

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