「指示待ち人間」はなぜ生まれてしまうのか

優秀な人ほど、知らずにそうさせてしまう

「指示」にはどうしてもあいまいさが残り、部下が自分で判断して行動せざるをえないもの。そしてその結果を、ビシビシ「違う!」と怒ってしまうか、「そもそも指示があいまいなので、やってくれただけでありがたい」と感謝するか。そこが大きな分かれ道になる。

怒るか、感謝するか、そこが分かれ目

指示があいまいなのに自分の考えと違うと言って怒るのか、指示のあいまいさを自分で考えて補おうとしてくれたことに感謝を述べるのか。それによって、スタッフの心理は大きく違ってくるらしい。前者だと怯えてすべてに指示を出してもらおうとする。後者は次も自分で考えて補おうとしてくれるようになる。

あいまいで雑にすればするほど、指示する側は楽だ。その代わり、指示があいまいなので、指示された側が誤解することも多くなる。誤解を補おうと自分の頭で考えてくれた時に、叱ってしまうか、「ありがとう」と言うか。それによって、指示待ち人間か自分で動く人間になるかが決まるのだろう。

私は図らずもおっちょこちょいなので、そもそも、一所懸命考えた指示でさえどこかあいまいなところがある。それを自覚しているので、あいまいさが原因で想定とは違う結果になっても、それは私の指示がいけないだけのこと。私が悪い。 指示があいまいなのにきっちり補ってくれたら、感謝感激雨あられ。指示があいまいだから失敗しても責める気にならない。あいまいな指示なのに自分で考えて補正してくれたら、なんてありがたい。そういう風だと、スタッフは自分で考えて補ってくれるようになるらしい。

「指示が少々あいまいな部分があっても、そこは自分で考えて補ってくれよ」という不満を伝えてしまうと、スタッフは「いや、無理だし。あいまいなんだから今回の解釈だってあり得るし。なのに叱られて理不尽。」と、これまた不満を持ってしまう。でも仕事だから逆らえない。結果、指示待ち。

優秀な人は、自分が部下の立場だったら、リーダーの気持ちを忖度(そんたく)してきっちりと指示のあいまいなところも補ってしまう自信があるのだろう。とても私にはできない芸当だ。私が部下の立場の場合、根掘り葉掘り指示を仰ぐ。あいまいさが残らないよう「今の指示はこうも解釈できますけど」と突っ込む。

優秀だと部下が指示待ちになり、私のような融通の利かない不器用者だとスタッフが私より優秀になるという皮肉。しかし優秀な方は、私のやり方を真似ることもできるはず。そうすれば優秀なリーダーに優秀な部下。もう鬼に金棒である。

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