テレビ局の敵か味方か、ガラポンTVの衝撃

過去90日の全番組、スマホでいつでもどこでも

――テレビ番組の中でも特にドラマは録画して見られることが多く、「自宅の据え置き型テレビで、番組を放送とリアルタイムで視聴した世帯の測定」を前提とする視聴率の数字につながらないため、テレビ局は頭を悩ませています。見逃したドラマを1話数百円で動画配信するサービスなどにも力を入れていますが、なかなか収益化が難しい中で、ドラマだけでなく、あらゆる番組の録画視聴が進めば、全録機はテレビ局の脅威になるのでは?

「見逃し配信」の事業だけ切り取って考えると、競合先としてとらえられるかもしれません。ただ、全録機の普及以前に、インターネット、ゲーム、本などと時間の奪い合いをする中で、テレビの視聴時間は減少しています。時代の流れをくみとったうえで、視聴者を増やす策を考える必要があるのではないでしょうか。

ワンセグでの再生となる

ガラポンTVでは、利用実態を定期的に調査し、「テレビ番組を多くの人に見てほしい」という開発意図との乖離がないか確認しています。直近の2013年5月末から1週間行ったアンケート調査では、利用者の18%がガラポンTV購入前はリアルタイム放送でテレビをまったく視聴していなかったと回答しました。ガラポンTVを使い始めたことで、リアルタイム放送を視聴する時間が増えた人は30%という結果でした。

圧倒的な大多数ではないものの、全番組録画によるタイムシフト、プレイスシフト視聴は、リアルタイム放送から人の時間を奪うだけではなさそうだという感触を得ています。

「必ずCMを飛ばす」は18%

――録画機は「CM飛ばし」ともセットで語られます。

広告収入で成り立っているテレビ局にとって、番組を録画で見てCMをスキップする視聴者が増える状況は致命的です。この点で、“あえて”スマホのガラポンTV動画再生プレーヤーでは、秒数指定飛ばしボタンを作らず、画面のバーをスライドする形をとっています。結果、「必ずCMを飛ばす」と回答した人は18%。「スマホではCMをスキップしない」「操作を面倒だと感じるときにはCMを視聴する」人が一定数います。

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